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英GDP、第2四半期は前期比+0.6%に加速 工業生産17年ぶり大幅増
7月27日、英国立統計局が発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.6%増となり、伸び率は第1・四半期の0.4%から加速した。ロンドンで9日撮影(2016年 ロイター/Peter Nicholls)
[ロンドン 27日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が27日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.6%増となり、伸び率は第1・四半期の0.4%から加速した。市場予想の0.4%増も上回った。
工業生産が1999年以来の大幅な伸びとなったことが寄与した。
前年比では2.2%増となり、今年に入ってから最も高い伸びとなったほか、予想の2.0%増も上回った。
ただ、6月23日の国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めたことに伴う経済へのショックを考慮すると、今年下半期も堅調な伸びが続くとは見込みづらい。
第2・四半期のGDP伸び率改善は、4月に工業、サービス、建設部門の生産が好調だったことを反映した。5月と6月はこうした状況は大幅に後退した。
ONSによると、工業生産は前期比で2.1%増で、1999年以来の大幅な伸びとなった。4月に自動車業界や製薬業界がけん引する形で生産が急拡大したことが大きく寄与した。
パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミスト、サミュエル・トゥームス氏は「国民投票後に実施された、経済活動や信頼感に関する調査でみられる低迷は、GDPが第3・四半期にマイナスになることを示唆している」との見方を示した。
ハモンド財務相は、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)とともに経済支援のために必要な策をすべて講じることを、あらためて表明した。
マークイットが22日に発表した7月の英購買担当者景気指数(PMI)速報値で、サービス指数は世界的な景気後退局面にあった2009年3月以来の低水準となった。
ロイターが前週にまとめたエコノミスト調査では、英国が今後リセッションに入るとの見方が多い。
GDPとは別に27日に発表されたデータによると、5月のサービス部門の生産は前月比0.1%減。ただ、前年比では2.7%増となった。
*内容を追加します。