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ドル111円前半でもみ合い、期末フローが交錯し方向感欠く

2017年03月29日(水)15時23分

 3月29日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と変わらずの111.14/16円だった。国内勢の期末フローが交錯して相場は方向感欠き、111円前半を軸にしたもみ合いが続いた。写真は都内為替ディーリングルームで1月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 29日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と変わらずの111.14/16円だった。国内勢の期末フローが交錯して相場は方向感欠き、111円前半を軸にしたもみ合いが続いた。

午後のドル/円はもみ合いが続いた。きょうはスポット取引の応当日が月末となる「スポ末」で、「実需のフローが両サイドから出ており、相場は方向感を欠いている」(国内金融機関)とされた。

足元で買い手がかりに乏しい一方、底堅さも意識されている。株価は横ばい圏での推移となり「権利落ち日の割に崩れておらず、ドル/円の支えになっている」(邦銀)との声が聞かれた。

市場では「米政策期待への失望によるドル売りはひとまず一巡し、市場の関心は再び米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースに移ってきている」(別の国内金融機関)との見方が聞かれた。

このところスポットのドル/円は、トランプ大統領によるオバマケア代替案の採決撤回で政策期待が後退し、下押しが強まっていたが、前日海外時間には米消費者信頼感指数が予想外の強さを見せたことなどで反発した。

もっとも、米利上げへの思惑はある程度織り込み済みだとして、さらなる円安には「ファンド勢は自信を持ってベットしているわけではない」(国内証券)との声もあった。

午前のドル/円は、前日海外市場の高値111.20円を上抜け、短期筋の買いを推進力にしながら一時111.31円まで上昇した。ただ、勢いは続かず間もなく失速し、やや押し戻された。

ポンドは午前に一時1.2377ドルまで下落した。メイ英首相は29日、欧州連合(EU)基本条約であるリスボン条約50条を発動し、EUに対して正式な離脱通知を行う。これにより離脱条件などを巡る原則2年間の交渉が始まる。

今後の離脱協議については「英国の思うようなスピード感で物事が運ばないと予想される。ポンドの下落トレンドは変わらないだろう」(金融機関)という。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 111.14/16 1.0811/15 120.16/20

午前9時現在 111.22/24 1.0814/18 120.28/32

NY午後5時 111.14/16 1.0812/14 120.17/21

(為替マーケットチーム)

ロイター
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