ニュース速報

ビジネス

日経平均は反落、円高が重荷 好決算の安川電機が急伸

2017年07月21日(金)15時30分

 7月21日、東京株式市場で日経平均は、3日ぶりの反落となった。前日の米国株はまちまちだったが、1ドル111円台後半まで円高に振れた為替が重しとなった。写真は東京証券取引所で2015年8月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 21日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、3日ぶりの反落となった。前日の米国株はまちまちだったが、1ドル111円台後半まで円高に振れた為替が重しとなった。好決算を発表した安川電機<6506.T>が急伸。ハイテク関連株が連れ高となり、全体相場を下支えしたものの、徐々に様子見姿勢が広がった。東証1部売買代金は4営業日ぶりに2兆円を下回った。

TOPIXも小反落。セクター別では電気機器が上昇率トップ。機械がこれに続いた。半面、鉱業、鉄鋼などが軟調だった。東証1部出来高は15億3402万株にとどまり、薄商いとなった。日中値幅(高値と安値の差)も約53円と膠着感は強く、「夏枯れ相場の様相が深まった」(外資系証券トレーダー)との声が出た。

通期の業績予想と年間配当予想の増額修正を前日に発表した安川電機が一時15%高。これを受け、産業用ロボットを手掛けるファナック<6954.T>や三菱電機<6503.T>が買われるなど、ハイテク関連が堅調に推移した。日本株全体では週末前のポジション調整売りも出たが、下値は限定的だった。

フィリップ証券リサーチ部長の庵原浩樹氏は「安川電機の決算を受け、今後の企業決算への期待が高まった。米国もハイテクやITの決算内容も総じて良好で、しばらくは日米株の下支え要因となりそう」とみる。

個別銘柄ではほかに、ゲンキー<2772.T>が大幅反発し年初来高値を更新。一時ストップ高を付けた。同社が21日午前に発表した2018年6月期の連結業績予想は、営業利益が前年比19.5%増の46億円となり、増益見通しを好感した買いが入った。ポイント制度による販売促進や低価格プライベートブランド商品の拡充などで顧客の囲い込みを図るという。

半面、バリューコマース<2491.T>が急反落。同社は20日、広告事業のアドネットワークサービスに関する固定資産の減損損失約1億9000万円を特別損失に計上すると発表しており、これを嫌気した売りが出た。

東証1部騰落数は、値上がり924銘柄に対し、値下がりが964銘柄、変わらずが137銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20099.75 -44.84

寄り付き    20089.86

安値/高値   20081.91─20135.33

TOPIX<.TOPX>

終値       1629.99 -3.02

寄り付き     1629.35

安値/高値    1628.06─1631.64

東証出来高(万株) 153402

東証売買代金(億円) 19967.04

(長田善行)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:「豪華装備」競う中国EVメーカー、西側と

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 4

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 7

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 9

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中