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米国株式市場は主要3指数最高値、減税に期待

2017年10月21日(土)06時37分

[ニューヨ-ク 20日 ロイター] - 米国株式市場では前日に米議会上院で2018会計年度予算の大枠となる予算決議案を可決したことを受け、主要3指数が揃って終値ベースで過去最高値を更新した。

予算決議案の上院可決を受け、上院で過半数を握る共和党が単独で税制法案を通過させる環境が整った。キングズビュー・アセット・マネジメント(シカゴ)のポートフォリオ・マネジャー、ポール・ノルテ氏は「議会で減税を巡る何らかの動きが見られる可能性があるとの観測に株式相場は反応している」と指摘。「誰もが諦めかけていたところ、実際に何かが動き出す可能性があるとの期待が出ている」と述べた。

こうしたなかトランプ政権が推進する政策で恩恵を受けると見られている金融株に買いが入り、S&P金融株指数<.SPSY>は1.2%上昇。減税により中小企業も恩恵を受けるとの見方から、中小企業を対象とするラッセル2000指数<.RUT>は0.5%上昇した。

週足では、今週に入り初めて2万3000ドル台に乗せたダウが2%上昇。S&P総合500種は0.9%、ナスダックは0.4%、それぞれ上昇した。週間での上昇はダウとS&Pが6週間連続、ナスダックが4週間連続となる。

株価上昇が続いていることに対し、市場で懸念は出ていない。ハバーフォード・トラスト(ペンシルバニア州)の共同最高投資責任者、ハンク・スミス氏は今回の株価上昇局面について「緩やかで安定的に上昇しており、健全な上昇とみている。ボラティリティーは特筆するほど低い」としている。

市場は四半期決算にも注目。好調な決算を発表したオンライン決済サービスのペイパル・ホールディングスは5.5%上昇。第3・四半期決算が市場予想に届かず、通年見通しを引き下げたゼネラル・エレクトリック(GE)は一時下落していたものの、1.1%高で終了した。一方、クローン病治療薬の治験中止を発表したバイオ医薬品セルジーンは10.8%安。

ニューヨーク証券取引所の騰落銘柄数は値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回り、比率は1.55対1だった。ナスダックも1.58対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は約62億株で、直近20営業日平均の59億株を上回った。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 23328.63 +165.59 +0.71 23205.18 23328.84 23201.78 <.DJI>

前営業日終値 23163.04

ナスダック総合 6629.05 +23.99 +0.36 6633.37 6640.03 6622.92 <.IXIC>

前営業日終値 6605.07

S&P総合500種 2575.21 +13.11 +0.51 2567.56 2575.44 2567.56 <.SPX>

前営業日終値 2562.10

ダウ輸送株20種 9972.10 +85.59 +0.87 <.DJT>

ダウ公共株15種 749.21 +1.35 +0.18 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1231.34 +6.29 +0.51 <.SOX>

VIX指数 9.97 -0.08 -0.80 <.VIX>

S&P一般消費財 727.03 +1.50 +0.21 <.SPLRCD>

S&P素材 367.95 +3.19 +0.88 <.SPLRCM>

S&P工業 619.96 +6.59 +1.07 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 555.16 -1.09 -0.20 <.SPLRCS>

S&P金融 442.05 +5.09 +1.16 <.SPSY>

S&P不動産 202.08 -0.23 -0.11 <.SPLRCREC>

S&Pエネルギー 502.26 +1.33 +0.27 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 970.40 +1.11 +0.11 <.SPXHC>

S&P電気通信サービス 154.76 +0.33 +0.21 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1057.29 +7.11 +0.68 <.SPLRCT>

S&P公益事業 278.32 +0.35 +0.13 <.SPLRCU>

NYSE出来高 9.00億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 21580 + 130 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物12月限 円建て 21555 + 105 大阪比 <0#NIY:>

(ロイターデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります)

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