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NY市場サマリー(24日)
[24日 ロイター] - <為替> 主要6通貨に対するドル指数が2カ月ぶり安値を更新。堅調な欧州指標を背景にユーロ圏の景気回復を巡る楽観的な見方が広がり、ドル売りが膨らんだ。
ドル指数は92.675と、9月26日以来の低水準となった。前営業日の取引では、米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、政策担当者が12月の利上げの是非に疑問を呈し始めている可能性があることが示唆され、ドルは大幅安となっていた。
ユーロ/ドルは0.65%上昇し、9月25日以来の高値を更新。週間では1%超上昇し、3週連続での上昇を記録した。ユーロは対円でも1%超上昇し、16日以来の高値となる133.23円をつけた。
23日に発表された11月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値は2011年4月以来の高水準となり、前月の欧州中央銀行(ECB)による量的緩和縮小の決定を支える結果となった。
ワールドワイド・マーケッツの首席市場ストラテジスト、ジョセフ・トレビサニ氏は「ユーロ圏経済は堅調に拡大している。景気の回復が継続すれば、ECBの債券買い入れの追加縮小もしくは停止は極めて妥当といえる」とした。
<債券> 短縮取引で薄商いのなか、国債利回りが上昇した。ただ、インフレ見通しに注目が集まり、利回りは過去1週間半の狭いレンジ内にとどまった。
連邦準備理事会(FRB)が22日公表した、10月31─11月1日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、一部メンバーが物価見通しに懸念を示していたことが分かった。
BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略部門責任者、イアン・リンゲン氏は「インフレの動向や正常水準に戻る可能性を念頭に、FOMC内で幾分懸念が強まった」との見方を示す。
10年債は価格が6/32安。利回りは2.34%と22日の2.32%から上昇した。15日以降、2.32━2.38%のレンジで推移した。
2年債と10年債の利回り差は59ベーシスポイント(bp)と、21日につけた2007年終盤以来の低水準(57bp)をやや上回ったに過ぎない。
<株式> ハイテク株を中心に買いが入り、S&P総合500種とナスダック総合が終値ベースで過去最高値を更新したほか、S&P総合500種は初めて2600台に乗せて終了した。今年の年末商戦が好調な滑り出しとなったことでネット通販大手アマゾン・ドット・コムのほか小売株が買われたことも相場の押し上げ要因となった。
S&P小売売上高は0.63%上昇し、過去最高を更新。アマゾンが2.61%高となったことが主な押し上げ要因となった。50パーク・インベストメンツの最高経営責任者(CEO)、アダム・サルハン氏は「小売業界のなかでアマゾンは非常に重要な位置を占めており、アマゾンが好調さを維持していることは、年末商戦を含む第4・四半期の幸先が良いことを示している」としている。
ネット小売に加え、実店舗を持つ小売業者も好調。百貨店メーシーズが2.1%高で終了したほか、百貨店のコールズとJCペニー、衣料小売りのギャップは0.6─1.6%高で引けた。このほかターゲットは2.8%安、ウォルマート・ストアーズは0.2%高で引けた。
<金先物> 利益確定の売りなどに押され、3営業日ぶりに反落した。中心限月12月物の清 算値は前営業日比4.90ドル(0.38%)安の1オンス=1287.30ドル。 世界の主要株の大半が堅調となる中、安全資産とされる金の需要は後退し、相場は未明 から下落。また、週末を控えて利益確定の売りも出やすかったもようだ。
<米原油先物> カナダと米国を結ぶパイプラインの一部閉鎖を受けた供給逼迫(ひっぱく)懸念 やドル安・ユーロ高進行に伴う割安感を背景に3営業日続伸した。米国産標準油種WTI 1月物の清算値は、前営業日比0.93ドル(1.60%)高の1バレル=58.95ド ルと、中心限月ベースで2営業日連続で2015年6月末以来約2年5カ月ぶりの高値を 更新した。2月物の清算値は0.89ドル高の58.91ドル。
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