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英8─10月賃金伸び率、前年比2.3%にやや拡大 就業者数は減少続く
[ロンドン 13日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した統計によると、8─10月の賃金(除くボーナス)は前年比2.3%増と、伸び率は7─9月の2.2%からやや拡大した。市場予想は2.2%増だった。
賃金の伸び率は前日発表された11月消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率3.1%を下回っており、ONSによると、実質賃金は前年比0.2%減だった。
一方、8─10月の就業者数は5万6000人減少。7─9月に続くマイナスで、2015年半ば以来の大幅減だった。若年労働者の就業環境が厳しい。
また、8─10月の失業率は40年ぶりの低水準となる4.3%。市場は4.2%に低下すると予想していた。
8─10月のボーナスを含めた賃金は2.5%増。予想と一致し、伸び率は2.3%から拡大した。ただ、昨年のこの時期はボーナス支払い額が低かったため、伸び率がかさ上げされた面もある。
11月の失業保険申請件数は5900件増の81万7500件。市場予想は3200件増だった。一方、欠員数は79万8000人となり、過去最高を更新した。
ONSは、就業しておらず求職もしていない人の数が増えたと指摘した。
コメルツ銀行のエコノミスト、ピーター・ディクソン氏は、賃金の伸びはおそらく引き続き徐々に加速するだろうが、雇用指標の低迷は今後の困難を示唆していると指摘。「指標が労働市場が軟化し始めていることを示しているのかどうかを考えている。今後の動向を引き続き注視しなければならない」と述べた。
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