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NY市場サマリー(23日)

2018年01月24日(水)07時23分

[23日 ロイター] - <為替> ドルの軟調な地合いが継続し、主要6通貨に対するドル指数は3年ぶり安値をつけた。1月のユーロ圏消費者信頼感指数が約17年ぶりの高水準となったことを受け、ユーロが急伸したことが背景にある。

終盤の取引で、ドル指数は0.32%安の90.115と、2014年12月以来の安値をつけた。

ユーロ/ドルは0.29%高の1.2295ドル。

ドル/円は約0.5%安の110.31円と、前週17日以来の安値をつけた。日銀が23日までに開いた金融政策決定会合で現行政策の維持を決定したことを受け、ドルは一時上昇していたものの、上げを維持することはできなかった。

XEの首席市場ストラテジスト、レノン・スイーティング氏は、日銀の政策決定会合からは円を後ろ盾する材料は特に出なかったものの、「リスクオフ・シナリオの下、円の堅調な地合いは続いている」と指摘した。

ポンド/ドルは1.40ドルを超え、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が行われた2016年6月以来の高値をつけた。EU離脱(ブレグジット)交渉で、英国が有利な離脱条件を確保するとの期待が高まっていることが背景。

<債券> 薄商いのなか国債利回りが低下し、10年債利回りが5営業日ぶりに低下したほか、30年債利回りは一時1週間ぶりの低水準をつけた。日銀が23日まで開いた金融政策決定会合で現行政策の維持を決定したことを受けた日本国債の利回りの動きに追随した。

ソシエテ・ジェネラル(ニューヨーク)の米金利戦略部門責任者、スバドラ・ラジャッパ氏は「米国債の価格上昇は国外での動きを反映したもの、特に日銀の政策は緩和的に維持するとの方針表明が大きく作用している」と指摘。週内に欧州中央銀行(ECB)理事会、来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、向こう2週間は各国中銀の動きがなお焦点になると述べた。

終盤の取引で米10年債利回りは2.627%。前日終盤は2.663%だった。米30年債利回りは一時2.879%と、1週間ぶりの低水準を付けた後、終盤の取引では2.907%となっている。米2年債も低下し、終盤の取引で2.048%。

<株式> おおむね上昇して終了。

第4・四半期決算が好調だった米動画配信大手ネットフリックスの急伸を受け、S&P総合500種<.SPX>とナスダック総合指数<.IXIC>が上昇して引けた。一方、ダウ工業株30種<.DJI>は、米医薬品・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)と米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の下げが重しとなり、ほぼ横ばいとなった。

ネットフリックスは一時257.71ドルをつけ、最高値を更新。終値は9.98%高の250.29ドルだった。時価総額は前日、初めて1000億ドルを突破した。同社の2017年第4・四半期決算は、全世界の契約者数が833万人増となり、市場予想を200万人上回る伸びとなった。

フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、アップル、ネットフリックス、アルファベット傘下のグーグルを総称したいわゆる「FAANG」銘柄は、ネットフリックス以外も堅調だった。

米政府は22日、太陽光パネルや洗濯機に対し、緊急輸入制限(セーフガード)を発動すると発表した。これを受け、米家電大手ワールプールは3.20%高、米太陽光パネル関連銘柄も上昇し、リアル・グッズ・ソーラーは33.04%高、サンワークスは10.71%高。

<金先物> ドル安・ユーロ高を背景とした割安感などに支えられ、反発した。中心限月2月物の清算値は前日比4.80ドル(0.36%)高の1オンス=1336.70ドル。

<米原油先物> 国際通貨基金(IMF)による世界成長見通しの上方修正や対ユーロでのドル安を受けた割安感などを背景に続伸した。

この日から中心限月に繰り上がった米国産標準油種WTI3月物の清算値は前日比0.90ドル(1.42%)高の1バレル=64.47ドル。 4月物の清算値は0.8ドル高の64.31ドルとなった。

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