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国内債は超長期中心に数千億円規模で投資、残高は減少=住友生命・24年度運用計画

2024年04月24日(水)14時49分

住友生命保険は2024年度の一般勘定資産の運用で、国内債券は金利が負債コストを上回る水準に上昇したタイミングをとらえて超長期国債を中心に投資を行う方針を示した。写真は大阪市の住友生命保険本社。2021年3月撮影(2024年 時事通信)

Tomo Uetake

[東京 24日 ロイター] - 住友生命保険は2024年度の一般勘定資産の運用で、国内債券は金利が負債コストを上回る水準に上昇したタイミングをとらえて超長期国債を中心に投資を行う方針を示した。償還が多いため、残高は減少する見込みという。

増田光男・運用企画部長が24日、運用方針説明会で明らかにした。

国内債券は、30年債を中心とした超長期国債に「数千億円規模で」投資を行う。ただ、償還がそれを上回るため、国債全体の残高としては減少する見込み。

増田氏は「昨年度までは負債と資産のデュレーション・ギャップを縮小させるリスク削減の目的から平準ペースでの買いを基本としてきたが、それにほぼめどが立った」ことから、今年度の国債投資は「負債コストの水準を意識しながら、できるだけ高い利回りで投資できるよう機動的なスタンス」で臨む考えを示した。

同社の負債コストは「1.8%をやや下回る程度」(増田氏)だが、24日時点の30年金利は1.95%とそれを上回る水準にある。現時点の30年債の投資妙味について、増田氏は「十分魅力的な水準であるが、相場状況的にはまだ金利が上昇する余地があるとみているので、この水準で積極的、集中的に投資するという判断は今のところしていない」と述べた。

住友生命では日銀の金融政策について、10月に政策金利を0.25%に引き上げるとの想定を置く。その先については「(さらなる)利上げの可能性はあると思うが、少なくとも半年から1年くらいは賃上げや消費の動向の見極めて次のステップに移る」と見込む。

国内金利については「日銀は追加利上げを実施するものの、大幅な金融引き締めは想定できず、国内金利の上昇幅は限定的」とみるが、10年金利は年度内に1.2%、30年金利は2.2%程度まで上昇する場面があると予想している。

外国債券のうち、為替リスクをヘッジしないオープン外債は金利や為替動向次第で投資を検討する。

ヘッジ付き外債は、ヘッジコスト変動による収益への影響を抑制するために変動金利のクレジット資産を中心に積み増す一方、前年度に削減を進めたソブリン債の残高は現状維持とする計画。

内外株式の増減については株価動向次第とするほか、オルタナティブ資産はインフラエクイティやプライベートエクイティ(PE)ファンドへの投資により増加、不動産は投資用不動産への投資により増加させる。

住友生命の一般勘定の資産残高は、12月末時点で36兆3657億円。うち外貨建て資産は11兆1963億円(30.8%)。

2024年度の相場見通し(レンジと年度末)は以下の通り。

日本国債10年物利回り  0.50―1.20% (年度末0.80%)

米国債10年物利回り   3.50―5.00% (同4.20%)

日経平均株価       3万3000―4万5000円 (同4万1000円)

NYダウ         3万2000─4万5000ドル(同4万1000ドル)

ドル/円         140―160円 (同145円)

ユーロ/円        145―170円 (同160円)

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