日本の警備会社が生んだ「セキュリティの概念」を変えるサービス
2016年07月27日(水)15時12分
「現地の法律や規制、マーケットの事情、文化風土などを知り尽くしているパートナー企業と手を組むほうが、セコムのサービスを早く定着させることができます。ただし、私たちの理念やビジョンに共感してもらう必要があります。機器を売るのではなく、お客様の安全を確保するサービスを提供しているのだという価値観をいかに理解してくれるかが大切です」
そのため、パートナー企業探しには時間をかけ、セコムの考え方を理解してもらうためには手間暇を惜しまない。現地の人間に日本での研修に参加してもらうこともあり、実際に日本でサービスの現場を見てもらうことで、彼らのサービスに対する意識が変化することも多いという。
海外での成功は、セコムならではのサービス内容による部分が大きいのだが、人材の教育にも相当に力を入れている。それは、「セコムが日本で考えたオンライン・セキュリティシステムを世界に普及させるためには、コツコツと時間をかけてやっていくしかない」という安田さんの言葉にも表れている。警備サービス業界でダントツでの実績を誇る企業には似つかわしくない、控えめな言葉が印象的だった。