最新記事

SNS

米ツイッター、スレッズめぐりメタを提訴? 弁護士がザッカーバーグへ書簡

2023年7月7日(金)10時42分
スレッズとツイッターのロゴ

米メタ・プラットフォームズの新サービス「Threads(スレッズ)」を巡り、ツイッターが同社を提訴する可能性を示唆したと、ニュースサイト「セマフォー」が報じた。写真はスレッズとツイッターのロゴ。同日撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

米メタ・プラットフォームズの新サービス「Threads(スレッズ)」を巡り、ツイッターが同社を提訴する可能性を示唆したことが分かった。ツイッターの弁護士アレックス・スピロ氏が、メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)に書簡を送った。

スレッズはツイッターに対抗するサービスで、メタの画像共有アプリ「インスタグラム」の基盤を活用している。5日の開始後、登録件数は3000万件を突破した。

ニュースサイト「セマフォー」によると、スピロ氏は書簡で、ツイッターの機密情報にアクセスできる元従業員をメタが雇用したと非難。「ツイッターは知的財産権を厳格に行使する意向だ。メタに対し、ツイッターの企業秘密など機密性の高い情報の使用を停止する措置を直ちに取るよう求める」と述べた。

書簡について知る関係者はロイターに対し内容を確認した。スピロ氏はロイターのコメント要請に応じていない。

メタの広報担当者、アンディ・ストーン氏は「スレッズのエンジニアリングチームにツイッターの元社員はいない」とスレッズに投稿した。

ロイターが取材したツイッターの元社員はスレッズに携わっている元従業員も、メタに移籍した幹部の存在も全く知らないと語った。

一方、ツイッターのオーナーであるイーロン・マスク氏は、このニュースを引用したツイートに対し「競争はいいが、不正はダメだ」と述べた。

マスク氏による買収後、ツイッターは「マストドン」や「ブルースカイ」などとの競争に直面しているが、スレッズはユーザーインターフェースがツイッターと似ている。

一方、スレッズはキーワード検索やダイレクトメッセージには対応していない。知財法の専門家らは、メタに企業秘密を盗まれたとツイッターが主張するには、書簡の内容よりはるかに多くの詳細が必要だと指摘する。

米スタンフォード大学のマーク・レムリー法学教授は「単にツイッター元社員を採用したり、やや似通ったサイトを作ったという事実だけでは、企業秘密の窃盗という主張の裏付けにはならない」と述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【20%オフ】GOHHME 電気毛布 掛け敷き兼用【アマゾン タイムセール】

(※画像をクリックしてアマゾンで詳細を見る)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

SBG、投資先のAI活用で「シナジー効果」も=ビジ

ワールド

米国務副長官、イスラエルの「完全勝利」達成を疑問視

ビジネス

武田薬、認知症治療薬候補でライセンス契約 最大21

ワールド

トランプ氏が不倫口止め料支払いを個人的に指示、元顧
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少子化の本当の理由【アニメで解説】

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    年金だけに頼ると貧困ライン未満の生活に...進む少子…

  • 5

    「ゼレンスキー暗殺計画」はプーチンへの「贈り物」…

  • 6

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 7

    「人の臓器を揚げて食らう」人肉食受刑者らによる最…

  • 8

    ブラッドレー歩兵戦闘車、ロシアT80戦車を撃ち抜く「…

  • 9

    自宅のリフォーム中、床下でショッキングな発見をし…

  • 10

    地下室の排水口の中に、無数の触手を蠢かせる「謎の…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 6

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 7

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 8

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 9

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 10

    「終わりよければ全てよし」...日本の「締めくくりの…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中