最新記事

男女格差

米ヤフー新CEOは男だから給与2倍!? 男女格差が露骨

2017年3月16日(木)17時43分
T・マーシン

フォーブス「影響力のある女性」で5位だったメイヤーでも報酬は半分 Elijah Nouvelage -REUTERS

<グーグルからヤフーCEOへ鳴り物入りで移籍したマリッサ・メイヤーは言うまでもなく高給取り。しかし、それが男に変わるだけでさらに2倍になることが明らかになった>

男女の賃金格差は未だに根強く存在する。アメリカでも女性は男性の79%しか稼いでいない。1月に退職が報じられた米インターネット検索大手ヤフーのマリッサ・メイヤーCEOのケースは、格差というより大穴だ。

【参考記事】ヤフー再建を任された天才女子の実力

メイヤーの後任として新たな最高経営責任者(CEO)に就任するトーマス・マキナニーへの内定通知が今週、米証券取引委員会(SEC)に提出され、その報酬金額が物議を醸している。トーマスへの提示金額は基本年俸が200万ドルで、なんとメイヤーの2倍だった。

【参考記事】賃金格差の解消こそが女性の雇用を後押しする

もちろん、だからと言ってメイヤーが路頭に迷うわけではない。メイヤーの退職金は2300万ドルで、フォーチュン誌によると、1億8900万ドル相当のストックオプション(自社株購入権)も保有しているという。それにしても、トーマスとの年棒格差は驚きだ。

400万ドルのボーナス

業績が低迷していた米ヤフーの経営改革は、米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズへのインターネット事業売却合意によって結末を迎え、社名を「アルタバ」に変更するのに伴い、メイヤーの退職後の後任人事に注目が集まっていた。

現在52歳のトーマスは、インターネット企業IACでCEOを務めた経験で米ヤフーの資産売却が完了したあとにアルタバを率いる。アルタバは、ヤフージャパンの株と中国検索最大手アリババの株を主要な資産とする投資会社。メイヤーが引き受けたヤフー再建の仕事よりはラクそうだが、年俸は倍なのだ。

【参考記事】アップルをしのぐ注目株、アリババがついにIPOへ

ベライゾンへの事業売却は今年6月に完了する予定で、それまでメイヤーは基本年棒100万ドルのままで在籍する。一方、トーマスはもし業績目標を達成すれば、基本年棒に加え、初年度400万ドルのボーナスが支給される。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ネットフリックス、第1四半期加入者が大幅増 売上高

ビジネス

米国株式市場=ほぼ横ばい、経済指標と企業決算に注目

ビジネス

USスチール買収計画の審査、通常通り実施へ=米NE

ワールド

イラン外相、イスラエルのさらなる軍事行動を警告 「
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 4

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 5

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 6

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 9

    ヨルダン王女、イランの無人機5機を撃墜して人類への…

  • 10

    紅麴サプリ問題を「規制緩和」のせいにする大間違い.…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中