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豪華なドーナツ型新社屋はアップルの「墓標」になる?

2017年5月31日(水)19時48分
ケビン・メイニー

時価総額でアップルに次ぐ2位につけたアルファベットは、驚きのデータ収集サービスを張り巡らしている。グーグルの検索エンジンのシェアは90%。まるで、人類が今何に興味を持っているかをリアルタイムで表示する電光掲示板のような存在だ。

さらにアルファベットが所有するサービスや製品は、インターネット閲覧ブラウザのグーグル・クロームやGmail、グーグル・ドキュメント、ユーチューブ、グーグル・マップ、グーグル・カレンダーなど多岐にわたる。世界のスマートフォンの80%がグーグル製のアンドロイドOSを使っているから、ユーザーはアルファベットに膨大なデータを提供することになる。

フェイスブックの強みは、人間関係や人柄など、私たちがグーグルには見せない個人的な情報を把握していることだ。フェイスブックの世界全体のユーザー数は、傘下の対話アプリWhatsAppや写真共有サービスのインスタグラム、オキュラスVRヘッドセットのユーザー数を除いても、ざっと20億人に上る。

しかもフェイスブックは世界有数のニュースサービスに成長しており、数十億人のユーザーが「いいね!」や「シェア」をクリックするたびに、独自のソフトウエアを使って世の中の出来事や世論の動向、トレンドを知ることができる。

企業情報ではMSが圧倒的

顧客の購買傾向に関するデータ収集では、アマゾンの右に出る企業はない。それを可能にしたのが、データの保存・分析などを行うクラウド事業「アマゾン・ウェブ・サービス」(AWS)だ。

アマゾンは米動画配信大手のネットフリックスなど数千社の新興企業や大企業にAWSを提供することで、逆にそうした企業のデータを覗き見ることができる。

さらに今後は、自社の音声認識技術「アレクサ」がクラウド分野で欠かせない個人用の音声アシスタントとして普及し、ユーザーの生活全般に関するデータ収集が可能になると見込んでいる。

マイクロソフトはビッグ5の中では最も地味に見えるが、ウィンドウズOSやオフィス、サーバーのソフトウエアやクラウドコンピューティングを提供し、世界のビジネスで圧倒的なシェアを持つ。

マイクロソフトが提供するソフトウエアの大部分を通じて、マイクロソフトはグーグルを除く競合他社よりも多くのビジネス関連のデータを吸い上げることができる。ただし今後はパワーポイントなしで済ませる企業が増えるだろうが。

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