最新記事

トルコ

シリアのクルド部隊が攻撃すれば反撃 トルコ大統領が米に伝える

2017年5月18日(木)16時35分

5月18日、トルコのメディアは、エルドアン大統領が今週、ワシントンでトランプ米大統領と会談した際、シリアで活動するクルド人民防衛隊(YPG)から攻撃を受けた場合、独自に行動する方針を示したと伝えた。写真はホワイトハウスで16日撮影。(2017年 ロイター/Kevin Lamarque)

トルコのメディアは18日、エルドアン大統領が今週、ワシントンでトランプ米大統領と会談した際、シリアで活動するクルド人民防衛隊(YPG)から攻撃を受けた場合、独自に行動する方針を示したと伝えた。

エルドアン大統領の訪米前、トランプ大統領は、シリアで過激派組織「イスラム国」(IS)と戦っているYPGに武器を供与することを承認。YPGを国内で反政府活動をしているクルド労働党(PKK)傘下のテロ組織とみなすトルコは反発していた。ただ、エルドアン大統領は、会談でそれを直接非難はしなかった。

報道によると、その後、トルコ大使館で会見したエルドアン大統領はYPGに対する懸念を強調し、「われわれが米国側に明確に伝えたのは、もしYPGや(YPGの政治部門である)民主統一党(PYD)から攻撃を受けた場合には誰にも聞かずに戦闘規定を実行する、ということだ」と述べた。

米国は、PKKをテロリスト組織に認定しているが、YPGについては対IS作戦の協力者とみなしている。

エルドアン大統領は、米国がシリアでテロリスト集団と協力することをトルコは健全とは考えていないと米国側に伝えたことを明らかにしたという。

[イスタンブール 18日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA

ビジネス

根強いインフレ、金融安定への主要リスク=FRB半期

ビジネス

英インフレ、今後3年間で目標2%に向け推移=ラムス

ビジネス

米国株式市場=S&Pとナスダック下落、ネットフリッ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中