最新記事

持続可能な社会の実現を目指す、ブラザーグループの取り組み

PR

2017年9月20日(水)16時30分

CSR&コミュニケーション部 コミュニケーショングループ ブランド推進チームで、シニア・チーム・マネジャーを務める岩田俊夫氏。

1世紀以上にわたって、独自の技術で製品づくりを行ってきたブラザー工業(本社:名古屋市)を擁するブラザーグループ。世界40以上の国と地域に拠点を置きグローバルに展開する中で、最も力を入れている分野のひとつが環境問題に対する取り組みである。社内での制度や海外での環境保全活動、さらには環境技術について、同社CSR&コミュニケーション部でシニア・チーム・マネジャーを務める岩田俊夫氏に話を聞いた。

"Brother Earth"とともに認知度がさらに向上

ブラザーグループが、環境問題に本格的に取り組み始めたのは1991年までさかのぼる。同年、事業活動に関わる環境負荷削減を推進する全社環境対策組織を発足。1992年にオゾン層保護対策プロジェクトを立ち上げ、1996年にブラザーインダストリーズ(イギリス)でISO14001認証を取得するなど、環境負荷削減を着実に進めてきた。こうした流れの中で、グローバルに展開するすべての活動の礎として、1999年に誕生したのが"ブラザーグループ グローバル憲章"である。

これは、グループ従業員の日々の意思決定と実行に対する、基本方針と行動規範を説いたもの。その中で、持続的発展が可能な社会の構築に向け、地球環境への配慮に前向きで継続的な取り組みを行うことを約束している。「例えば、 "ブラザーエコポイント活動"は、不要な照明を消すといった従業員のエコな活動に対してポイントを付与。貯まったポイントは、ブラザーグループが支援する環境保全活動費用への寄付として利用できる制度です。今では全世界の従業員の3分の2以上が参加しています」と、岩田氏が説明する。

タイ、マングローブ林再生プロジェクト

タイ、マングローブ林再生プロジェクト

興味深いのは、こうした活動がトップダウンによるものではなく、従業員が自発的に行なっている点である。海外に目を向けると、タイでは経済の発展に伴いマングローブ林が急速に減少。これに危機感を抱いたブラザーグループの従業員が、2009年よりマングローブ林の再生支援を開始した。「"ブラザーグループ グローバル憲章"は、27言語に翻訳され全世界の従業員が熟知。企業が未来永劫にわたって存続するためには何をするべきかという視点に立って、次代を担う中核の従業員も立案から関わっています」と、その背景を説明してくれた。

中国(内モンゴル)緑化推進を中心とした砂漠化防止プロジェクト

中国(内モンゴル)緑化推進を中心とした砂漠化防止プロジェクト

そして、2010年には環境スローガンの"Brother Earth"を制定。ネーミングライツのパートナーとなったことで、名古屋市科学館プラネタリウムドームの愛称にも採用された。そこには、子どもたちが宇宙への理解を深めることによって、美しい地球を守る心が育まれるという思いが込められている。また、「よりよい地球環境を、あなたとともに」の統一メッセージを添え、環境問題に対する活動をより加速させることとなった。

2011年には環境に特化した、スローガンと同じ名称のwebサイトを開設。全世界における環境保全活動や、すでに製品化されている環境技術に関する情報を公開している。支援したい環境保全活動を選んで画面をクリックすると、1クリックあたり1円をブラザーグループが閲覧者に代わって寄付するという、クリック募金という仕組みも取り入れた。「昨年は絶滅の危機に瀕している動物を紹介する新しいコンテンツを投入。おかげさまで訪問者数は年々増加しています」と話すように、環境問題に取り組むブラザーグループの認知度は飛躍的に高まっているといえるだろう。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

国際局長に近田金融研究所長、理事昇格の神山氏の後任

ワールド

豪企業景況感指数、4月は長期平均水準まで低下 雇用

ビジネス

シーインがロンドンIPOの準備加速、米上場の承認難

ビジネス

JPX、9月30日の株主に1対2の株式分割を実施
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    地下室の排水口の中に、無数の触手を蠢かせる「謎の…

  • 5

    横から見れば裸...英歌手のメットガラ衣装に「カーテ…

  • 6

    ブラッドレー歩兵戦闘車、ロシアT80戦車を撃ち抜く「…

  • 7

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 8

    アメリカでなぜか人気急上昇中のメーガン妃...「ネト…

  • 9

    年金だけに頼ると貧困ライン未満の生活に...進む少子…

  • 10

    「終わりよければ全てよし」...日本の「締めくくりの…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 3

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 4

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 5

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 6

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 7

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 8

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 9

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 10

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中