最新記事

中米

メキシコ大統領選、 左派ロペスオブラドールが勝利へ 米国と対立緊迫化?

2018年7月2日(月)13時55分

7月1日、メキシコで現職ペニャニエト大統領の任期満了に伴う大統領選挙の投票が1日に行われた。出口調査によると、左派候補のアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール氏(64)が勝利する見込みとなった。写真は投票するロペスオブラドール氏。メキシコシティで撮影(2018年 ロイター/Alexandre Meneghini)

メキシコで現職ペニャニエト大統領の任期満了に伴う大統領選挙の投票が1日に行われた。出口調査によると、左派候補のアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール氏(64)が勝利する見込みとなった。

同氏は米国への経済依存の低下を掲げており、より民族主義的な政策を打ち出すとみられる。米国との関係の緊迫化により、一部の投資家が動揺する可能性がある。

与党の制度的革命党(PRI)から出馬しているホセ・アントニオ・ミード氏は敗北を宣言。ロペスオブラドール氏には次期政権を担う責任があり、成功を祈ると述べた。

投票結果の公式な「速報」は0400GMT(日本時間午後1時)ころ発表される。

コンサルタント会社が実施した出口調査によると、大統領選に合わせて実施された州知事選で、ロペスオブラドール氏率いる新興政党「国家再生運動(MORENA)」の候補者らがベラクルス、モレロス、チアパス、タバスコ州で勝利する見込み。調査はこの日行われた9つの地方選のうち6つを対象としており、予想通りロペスオブラドール氏が当選する見込みであることを示唆した。

調査会社パラメトリアの出口調査によると、ロペスオブラドール氏の得票率は53―59%に達し、他の候補者2人を大幅に上回る見込み。TV局テレビサ向けにコンサルタ・ミトフスキーが行った調査によると、同氏の得票率は43―49%となるという。

2社を含む調査によると、同氏は少なくとも20%ポイントを超える大差で勝利する可能性が高い。

ロペスオブラドール氏が勝った場合、メキシコで数十年ぶりに左派の大統領が誕生することになる。

[メキシコ市 1日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20240521issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年5月21日号(5月14日発売)は「インドのヒント」特集。[モディ首相独占取材]矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディの言葉にあり

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、台湾総統就任式に元政府高官派遣

ワールド

イスラエル、ガザ巡り明確かつ具体的な計画策定すべき

ワールド

イスラエル、米支援望む ラファ作戦「責任ある行動」

ビジネス

米5月住宅建設業者指数45に低下、1月以来の低水準
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 2

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史も「韻」を踏む

  • 3

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダブルの「大合唱」

  • 4

    それでもインドは中国に勝てない...国内企業の投資意…

  • 5

    マーク・ザッカーバーグ氏インタビュー「なぜAIを無…

  • 6

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 7

    奇跡の成長に取り残された、韓国「貧困高齢者」の苦悩

  • 8

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    中国のホテルで「麻酔」を打たれ、体を「ギプスで固…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 6

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中