最新記事

英保守党

英メイ首相の後継者はどう選ばれる? 与党保守党がたどるプロセス

2019年6月7日(金)14時15分

6月4日、英与党保守党は、7日に党首を辞任すると表明したメイ首相(写真)の後継者選びに入る。2日、英ハイ・ウィカムで撮影(2019年 ロイター/Simon Dawson)

英与党保守党は、7日に党首を辞任すると表明したメイ首相の後継者選びに入る。これまでに11人が次期党首に名乗りを挙げており、党首選の勝者が首相になる。

予想される党首選の手順は以下の通り。

●候補者の指名

党首選に立候補するには8人以上の保守党議員の推薦が必要。過去の党首選ではこの人数がもっと少なかったが、泡沫候補をふるいにかけるため、党内部の委員会がルール変更を行った。

7日1600GMTに候補者募集が始まり、10日0900GMTから同日1600GMTまで推薦を受け付ける。

●議員投票(13日開始)

候補者数を絞り込むため、保守党議員による数段階の投票が実施される。望ましい候補者に無記名で投票する方式。

13日実施の第1回投票で得票数が16票以下の候補者は排除される。全候補者の得票数が16票を超えた場合には、最も得票数の少ない候補者が落とされる。

第2回投票では得票数32票以下の候補が落とされ、全員が32票を超えれば最も得票数の少ない候補者が排除される。

3回目以降の投票は18、19、20日に予定され、その後も候補者が2人に絞られるまで続く。

●党員投票(7月22日の週に終了)

勝ち残った候補者2人は保守党党員による投票にかけられ、勝者が党首になる。過去の投票は郵便を使って行われてきた。

保守党は7月22日に始まる週内に投票を完了したいとしている。

保守党の党員数は約16万人。同党は6月22日に候補者の演説会を開き、党員以外の参加や質疑も受け付けるとしている。

●党首選の間、誰が首相を務めるか

メイ首相は辞任表明の演説で、党首選が終わるまで首相に留まると述べた。

[ロンドン 4日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20240514issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年5月14日号(5月8日発売)は「岸田のホンネ」特集。金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口……岸田文雄首相が本誌単独取材で語った「転換点の日本」

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシアとの戦争、2カ月以内に重大局面 ウクライナ司

ビジネス

中国CPI、3月は0.3%上昇 3カ月連続プラスで

ワールド

イスラエル、米兵器使用で国際法違反の疑い 米政権が

ワールド

北朝鮮の金総書記、ロケット砲試射視察 今年から配備
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 3

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加支援で供与の可能性

  • 4

    ウクライナの水上攻撃ドローン「マグラV5」がロシア…

  • 5

    過去30年、乗客の荷物を1つも紛失したことがない奇跡…

  • 6

    「少なくとも10年の禁固刑は覚悟すべき」「大谷はカ…

  • 7

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 8

    「終わりよければ全てよし」...日本の「締めくくりの…

  • 9

    「未来の女王」ベルギー・エリザベート王女がハーバー…

  • 10

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 8

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 9

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 10

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中