最新記事

ツイッター

「トランプのツイッターブロックは憲法違反」なら、オカシオコルテスも?

2019年7月12日(金)16時30分
佐藤由紀子

民主党左派で人気のアレクサンドリア・オカシオコルテス米下院議員 REUTERS/Leah Millis

<巡回控訴裁は「トランプ大統領のツイッターブロックは憲法違反」としたが、では、自分をブロックしたオカシオコルテス下院議員も、と連邦地裁に提訴する人物が現れている......>

ドナルド・トランプ大統領が(Twitterでの)ユーザーブロックを許されないなら、他の政治家も平等にブロックを許されないはずだ──。ユーチューバーでニューヨーク州議会候補のジョセフ・サラディーノが7月10日にそうツイートし、自分をブロックした同州選出の下院議員(民主党)、アレクサンドリア・オカシオコルテスを提訴した。

控訴裁「トランプ大統領のユーザーブロックは憲法違反」

ニューヨークの巡回控訴裁は9日、トランプ大統領が自身の公式Twitterに批判的なコメントをした人物をブロックするのは、言論の自由を保障する合衆国憲法修正第1条に違反するという判断を示した。米ロイターによると、米司法省は上訴するとみられる。

控訴裁は判決で、「憲法修正第1条は、公的目的でソーシャルメディアのアカウントを利用する公務員が、オンラインでの対話で意見が異なることを理由に特定の人々を締め出すことを認めていない」とした。

オカシオコルテスを狙い打ち?

サラディーノはこれを受け、自分をブロックしたオカシオコルテスを連邦地裁に提訴すると、訴状を作成する動画を添えてツイートした。


サラディーノは「私がオカシオコルテスの政治的な投稿の1つにコメントした後、ブロックされた」としている。

同日、やはりコルテスにブロックされた元ニューヨーク州議会議員のドヴ・ハイキンドもオカシオコルテスを提訴したとツイートした

オカシオコルテスは昨年11月の米議会中間選挙で初当選した28歳のヒスパニック系女性議員。Twitterの個人アカウントを積極的に利用し、左派的な政策を掲げて若者や移民の支持を獲得した。

当選後は議員としての公式アカウントも開設したが、アクティブなのは現在も個人アカウントの方で、このアカウントを公的な目的で使っていると見なされる。

オカシオコルテスは今のところ、提訴されたことについて特にツイートしていない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米金融当局、銀行規制強化案を再考 資本上積み半減も

ワールド

北朝鮮、核抑止態勢向上へ 米の臨界前核実験受け=K

ワールド

イラン大統領と外相搭乗のヘリが山中で不時着、安否不

ワールド

米・イランが間接協議、域内情勢のエスカレーション回
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    「裸に安全ピンだけ」の衝撃...マイリー・サイラスの…

  • 6

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 7

    「すごく恥ずかしい...」オリヴィア・ロドリゴ、ライ…

  • 8

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 9

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 10

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 9

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中