ニュース速報

米フォード、第4四半期は赤字転落 海外事業が圧迫

2019年01月24日(木)10時21分

[デトロイト 23日 ロイター] - 米フォード・モーターが23日発表した第4・四半期決算は赤字に転落した。北米以外のすべての地域で赤字となり業績を圧迫、営業利益は減少した。

ボブ・シャンクス最高財務責任者(CFO)は「2018年は満足のいく年ではなかった。第4・四半期もそれが続いた」と語った。

同社は世界的な再編に動いており、欧州での人員削減のほか、南米事業の再編、中国事業の立て直しを目指している。シャンクスCFOは再編しようとしている地域で今年、ストライキなどの障害が起きる可能性があるとの認識を示した。

フォードは2018年に関税引き上げやコモディティー(商品)コストの上昇、為替要因、タカタ製エアバッグに関連したリコールにより33億ドル相当の打撃を受けた。

先週には19年の業績について、関税コストや英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る不透明感を理由にさえない見通しを示した。[nL3N1ZG467]

シャンクスCFOは23日、英国で市場をリードする同社の地位によってブレグジットの影響をかなり受けやすい状況だと改めて指摘した。

第4・四半期の純損益は1億1600万ドル(1株当たり0.03ドル)の赤字、前年同期は25億ドル(同0.63ドル)の黒字を計上していた。年金コストなど一時的な費用を計上したことが主な要因。

一時項目を除いた純利益は1株当たり0.30ドルと、先週幹部が示した見通しと一致した。アナリストの予想は下回った。

税引き前の利益率は3.5%と、前年同期の4.9%から低下した。

北米の税引き前利益は20億ドル。その他の地域では赤字となり、アジアが3億8100万ドルと最大の赤字を記録した。中国での売り上げが大きく落ち込んだ。

フォードの株価は米株市場引け後の時間外取引で約1%上昇した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ネットフリックス、第1四半期加入者が大幅増 売上高

ビジネス

米国株式市場=ほぼ横ばい、経済指標と企業決算に注目

ビジネス

USスチール買収計画の審査、通常通り実施へ=米NE

ワールド

イラン外相、イスラエルのさらなる軍事行動を警告 「
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 4

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 5

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 6

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 9

    ヨルダン王女、イランの無人機5機を撃墜して人類への…

  • 10

    紅麴サプリ問題を「規制緩和」のせいにする大間違い.…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中