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ドル指数、一時昨年11月以来の高水準 原油安受け資源国通貨下落
5月25日、ニューヨーク外為市場では、原油安を受けた資源国通貨の下落のほか、イタリアとスペインの政治懸念を反映しユーロが下落したことを反映し、ドル指数が上昇した。トルコ・ディヤルバクルで23日撮影(2018年 ロイター/SERTAC KAYAR)
[ニューヨーク 25日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、原油安を受けた資源国通貨の下落のほか、イタリアとスペインの政治懸念を反映しユーロが下落したことを反映し、ドル指数が上昇した。
主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は一時94.249と、昨年11月半ば以来の水準に上昇。終盤の取引では0.44%高の94.166となっている。週初からは0.6%の上昇となる。
ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツのグローバルプロダクト・市場戦略部門責任者のカール・シャモッタ氏は「特に資源国通貨に対するクロス取引で若干の反発がみられている」とし、「これにより貿易加重ベースでドルが大きく支援されている」と述べた。
サウジアラビアとロシアが協調減産の緩和を協議したと伝わったことで、原油価格はこの日、1バレル当たり約2ドル下落。こうした中、対米ドルでカナダドルは0.75%、豪ドルは0.37%、それぞれ下落した。
この日発表の4月の耐久財受注統計では、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比1.0%増と、市場予想の0.7%増を上回った。第1・四半期に失速した設備投資が持ち直していることが示唆され、ドルの支援要因となった。
対照的にユーロは軟調。イタリア国債利回りの上昇に加え、スペインのラホイ首相に対する不信任決議が提出されたことで同国の政治不安が懸念されるなか売りが出た。
前出のシャモッタ氏は「ユーロ圏では全般的にリスクプレミアムが高まっている」とし、「市場ではユーロ圏の分断の脅威がこれまで以上に深刻に意識されている」と述べた。
英ポンドは対ドルで1.33ドルと、約5カ月ぶりの安値近辺で推移。英国の欧州連合(EU)離脱のほか、英経済の軟調さが続くとの兆候が出ていることが重しとなった。
ドル/円 NY終値 109.38/109.41
始値 109.40
高値 109.57
安値 109.13
ユーロ/ドル NY終値 1.1650/1.1654
始値 1.1709
高値 1.1710
安値 1.1646