ニュース速報

ビジネス

ドルが4日ぶり上昇、海外経済指標軟調で安全買い=NY市場

2021年01月23日(土)07時20分

1月22日、 ニューヨーク外為市場で4日ぶりにドルが上昇した。海外の経済指標が軟調だったことでリスク選好度が低下し、安全通貨としてのドルに買いが入った。写真は2011年8月、東京で撮影(2021年 ロイター/Yuriko Nakao)

[ニューヨーク 22日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、4日ぶりにドルが上昇した。海外の経済指標が軟調だったことでリスク選好度が低下し、安全通貨としてのドルに買いが入った。

主要通貨に対するドル指数は21日まで3日続落。バイデン新政権の財政刺激策への期待からリスク選好度が上昇し、リスク通貨と見なされるオーストラリアドルやニュージーランドドルなどが買われた一方、安全通貨としてのドルに売りが出ていた。

ただ、市場心理が転換したことでこうしたトレンドも一服。主要6通貨に対するドル指数は0.1%高の90.209。ただ週間では昨年12月半ば以来の大幅下落となった。

クラリティーFX(サンフランシスコ)のエグゼクティブディレクター、アモ・サホタ氏は「リスク心理がやや悪化した」とし、「市場では来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)をにらむ動きが出ている」と指摘。新型コロナウイルスワクチン接種の遅延のほか、世界的に感染拡大に歯止めがかかっていないことを踏まえ、FRBは慎重な姿勢を示す可能性があるとの見方を示した。

ナットウエストは来週のFOMCについて、連邦準備理事会(FRB)がハト派姿勢を維持し、昨年12月のFOMC以降、景気減速の兆しが出ていると認識を示すだろうとした。

この日発表の米経済指標は、IHSマークイット発表の1月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が59.1と、2007年5月以来13年8カ月ぶりの高水準となったほか、全米リアルター協会(NAR)発表の昨年12月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)が年率換算で前月比0.7%増の676万戸と、予想に反して増加。

米指標が好調だったことで、ドルは上げ幅を縮小した。

終盤の取引でドルは対円で0.3%高の103.815円。ユーロは対ドルでほぼ横ばいの1.2167ドル。

豪ドル とニュージーランドドル は対米ドルでともに約0.6%下落。ノルウェークローネはコモディティー価格の下落が響き、対ドルで1.1%安。

ドル/円 NY終値 103.77/103.80

始値 103.68

高値 103.88

安値 103.68

ユーロ/ドル NY終値 1.2167/1.2169

始値 1.2174

高値 1.2184

安値 1.2155

(表はリフィニティブデータに基づいています)

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

「トランプ氏と喜んで討議」、バイデン氏が討論会に意

ワールド

国際刑事裁の決定、イスラエルの行動に影響せず=ネタ

ワールド

ロシア中銀、金利16%に据え置き インフレ率は年内

ワールド

FRBの独立性弱める計画、トランプ氏側近らが策定=
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 6

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 7

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「性的」批判を一蹴 ローリング・ストーンズMVで妖…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中