ニュース速報
ビジネス

米GM、第1四半期は予想上回る増収増益 通年利益見通し上方修正

2024年04月24日(水)01時41分

米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が23日発表した第1・四半期決算は、市場予想を上回る増収増益だった。安定した価格設定やガソリン車への旺盛な需要が追い風となった。2021年3月撮影(2024年 ロイター/Rebecca Cook)

[デトロイト 23日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が23日発表した第1・四半期決算は、市場予想を上回る増収増益だった。安定した価格設定やガソリン車への旺盛な需要が追い風となった。通年の業績見通しも上方修正した。

GMの株価は午前の米株式市場で約5%上昇した。

第1・四半期の純利益は前年同期比24.4%増の30億ドル。調整後1株当たり利益は2.62ドルで、LSEGのまとめたアナリスト予想の2.15ドルを上回った。

売上高は7.6%増の430億ドル。市場予想は419億ドルだった。

2024年の調整後税引前利益見通しについては125億─145億ドルとし、従来の120億─140億ドルから引き上げた。

ポール・ジェイコブソン最高財務責任者(CFO)によると、金利が高水準にとどまっているものの、第1・四半期の需要は堅調だった。4月に入っても価格は安定的に推移しており、年内に2─2.5%値上げする計画という。

24年は好調な滑り出しとなったものの、足元の課題は中国での販売減速と、人身事故の影響で苦境に陥っている傘下の自動運転車部門クルーズへの対応となる。

中国事業は第1・四半期に1億0600万ドルの損失を計上。ただ、ジェイコブソンCFOは、赤字が社内予想よりは小幅だったほか、第2・四半期および通年では黒字になる見通しとした。

メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は、中国事業の閉鎖もしくは売却の可能性はあるかという質問に対し、「GMがシェアを拡大する余地はある」とし、中国市場に長期的にコミットしているという認識を示した。

自動運転車部門クルーズは23年に27億ドルの税引き前損失を計上。GMは1月、今年の支出を約10億ドル削減すると発表した。第1・四半期のクルーズ向け支出は4億ドル、通年の費用は約17億ドルに達する見込み。

EV事業については、ジェイコブソンCFOは黒字化見通しを堅持し、固定費を除く変動利益が24年下期までにプラスに転じると予想した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

台湾の頼次期総統、20日の就任式で中国との「現状維

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部で攻勢強化 米大統領補佐官が

ワールド

アングル:トランプ氏陣営、本選敗北に備え「異議申し

ビジネス

日本製鉄副会長が来週訪米、USスチール買収で働きか
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバいのか!?

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 5

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 6

    チャールズ英国王、自身の「不気味」な肖像画を見た…

  • 7

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 10

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 9

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 10

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中