バーゼル委、銀行にカウンターパーティーリスク管理の改善促す
バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会)は4月30日、銀行に対し、取引相手先(カウンターパーティー)の信用リスクをより厳しく評価するよう促した。写真はECB本部。2022年1月、独フランクフルトで撮影(2024年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
Huw Jones
[ロンドン 30日 ロイター] - バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会)は30日、銀行に対し、取引相手先(カウンターパーティー)の信用リスクをより厳しく評価するよう促した。2021年3月のファミリーオフィス「アルケゴス」の破綻などでリスク管理の不備が浮き彫りになったとした。
銀行はカウンターパーティーリスクの管理を改善することで、ノンバンクの金融仲介機関に高リスクのエクスポージャーを持っている場合に最大限のメリットを享受できる見込みとした。
アルケゴス破綻に至る過程など、カウンターパーティーリスクの「重大な管理ミス」を示す事例がここ数年にあったと指摘。ロシアのウクライナ侵攻を受けた商品価格の急激な変動や、英国のトラス前政権の減税計画が引き起こした国債市場の混乱にも言及した。
これらの事案により、当局の期待値に比べて特定のカウンターパーティーリスク管理の慣行がなお不十分であることが明白になったとした。
その上で、銀行は顧客がもたらすリスクを抑えるために頑健な契約条件を導入したり、リスクを反映した担保を取るべきだとした。また、エクスポージャーの評価や管理、制限に幅広い指標を用いるべきとした。