ニュース速報

ワールド

リビア巡る国際会議、恒久停戦の方向で一致 一部油田で操業停止

2020年01月20日(月)09時53分

 1月19日、内戦で分裂状態が続くリビアを巡る国際会議がベルリンで開かれ、欧米やロシア、トルコ、アラブ諸国など参加国は、恒久的停戦に向けて取り組む考えで一致した。写真は代表撮影(2020年 ロイター/Axel Schmidt)

[ベルリン 19日 ロイター] - 内戦で分裂状態が続くリビアを巡る国際会議が19日、ドイツのベルリンで開かれ、欧米やロシア、トルコ、アラブ諸国など参加国は、恒久的停戦に向けて取り組む考えで一致した。ただ、リビアのシラージュ暫定政権と対立するハフタル司令官に忠誠を誓う勢力による石油パイプラインの閉鎖が影を落とした。

同国東部を拠点とするハフタル司令官率いる有力軍事組織「リビア国民軍(LNA)」は、エジプトやアラブ首長国連邦(UAE)の支援、ロシアからの武器供与を受け、首都トリポリの奪取を目指し攻勢をかけており、トルコはシラージュ暫定政権側を支援するためにトリポリに派兵している。

ただ、ここ10日間は空爆が停止し、一部で戦闘が沈静化していた。

メルケル独首相は記者団に、会議では、過去1週間の暫定的な休戦を恒久的な停戦に変える必要があるとの見解で一致したと語った。ただ、メルケル氏によると、ベルリン入りしたシラージュ首相とハフタル司令官が会談することはなく、双方の隔たりの大きさを浮き彫りにした。

一方、リビア国営石油会社(NOC)によると、17日に同国東部の石油積み出し港がLNAの指示で閉鎖され、19日にはハフタル司令官に忠誠を誓う勢力によるパイプラインの封鎖を受け、南西部の2つの主要油田が操業停止に追い込まれた。

NOCは、封鎖が解除されない限り、リビアの原油生産は数日間で、日量120万バレルから7万2000バレルに減少する見通しだと述べた。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

バイデン大統領、マイクロンへの補助金発表へ 最大6

ワールド

米国務長官、上海市トップと会談 「公平な競争の場を

ビジネス

英バークレイズ、第1四半期は12%減益 トレーディ

ビジネス

ECB、賃金やサービスインフレを注視=シュナーベル
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中