新型コロナでは説明できない社会の地殻変動が始まった
一方、人工知能(AI)の浸透は、ペスト後のヨーロッパで「領主」という中間者が消えたのと同様の効果、つまり個人と中央政府の直結関係を生む。例えばマイナンバーが普及すれば、国家は税の清算(確定)、給付金分配を効率よく実行できる。
これは中国やロシアでは統制強化に使われるが、欧米の企業や政府は余計なペーパーワークを減らし、社員や役人をもっとましな目的に使うだろう。
遺伝子工学の発達は、コロナワクチンの開発でも威力を発揮しているが、癌治療などが進歩すれば人間の寿命を大きく延ばし、社会の在り方を変える。
今の時代、コロナ禍やテレワークや5Gなどの言葉の魔術に踊らされてはならない。「それはナンボのものか」と言う関西人のように、真価、本質、底流を見極めていかないと、生きていけまい。
2024年4月23日号(4月16日発売)は「老人極貧社会 韓国」特集。老人貧困率は先進国最悪。過酷バイトに食料配給……繫栄から取り残され困窮する高齢者は日本の未来の姿
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