Picture Power

【写真特集】モノクロのカリフォルニアに未来を映して

CALIFORNIA TRIP REVISITED

Photographs by DENNIS STOCK

2019年08月30日(金)18時30分

スタンダップコメディアンのレニー・ブルースをしのぶロックフェスティバル(ロサンゼルス・ベニスビーチ) ©Dennis Stock/Magnum Photos

<ヒッピームーブメント真っただ中の60年代のカリフォルニアは「人類の未来の実験場」だった>

往年の名写真家、デニス・ストック。数々のハリウッド・スターを撮り、なかでも夭逝した俳優、ジェームズ・ディーンとの関係はよく知られている。スターに駆け上がる直前、雨の中たばこをくわえるディーンの姿を写した一枚は、彼が死後、伝説になったことで歴史に残る作品とされている。

ストックは米カリフォルニア州を「人類の未来の実験場」と呼んだ。彼が撮影のため州内を旅した1960年代末は、特にそんな雰囲気だった。折しもヒッピームーブメントの真っただ中。社会、文化、政治において、世界全体が揺れ動いていた。

当時のカリフォルニアは、時代の最先端のあらゆる要素を内包していた。「性の解放」や薬物による精神世界の探求を追い求める人々もおり、保守的な人間にとって「非現実的」で恐ろしい場所、とストックはカリフォルニア州を形容している。

州内のシエラネバダ山脈から美しい砂浜、スピリチュアルな冒険に身を投じる人々、最先端の科学技術......。多面的な風景を99枚の白黒写真で捉えた写真集『カリフォルニア・トリップ』は、時代の価値観を映す古典的名作になっている。


ppcal02.jpg

州南部の沿岸都市サンディエゴの道路 ©Dennis Stock/Magnum Photos


ppcal03.jpg

ネバダ州との州境のタホ湖近くの道路標識によじ登る男性 ©Dennis Stock/Magnum Photos


ppcal04.jpg

ベニスビーチに寝そべる人々 ©Dennis Stock/Magnum Photos

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

仏レミー・コアントロー、1─3月売上高が予想上回る

ビジネス

ドルは156.56円までさらに上昇、日銀総裁会見中

ビジネス

午後3時のドルは一時156.21円、34年ぶり高値

ビジネス

日経平均は反発、日銀現状維持で一段高 連休前に伸び
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story