コラム

「落書き」は脳を刺激する良い習慣/Disconnect between(ずれがある)

2017年04月17日(月)11時11分

www.ted.comより

【今週のTED Talk動画】
Doodlers, unite!
https://www.ted.com/talks/sunni_brown

登壇者:サニー・ブラウン

落書き/いたずら書きは、良くないことだと思われている。このTEDトークのはじめに、doodleという言葉が歴史的にもっている否定的なニュアンスについて述べられている(考えてみると、doodleの日本語訳である「落書き」「いたずら書き」もネガティブな雰囲気を持っている)。

その後、ビジュアル思考と情報デサインを専門とするコンサルタントのサニー・ブラウン氏が、この考え方が誤りであることを立証し、落書きの位置付けを変えようとする。情報を言葉で聞いている時に落書きをする人は、しない人と比べて、より多くの情報を覚えていることが明らかになっている。一般に、落書きは集中できなくなった時に取る行動だと思われているが、実は集中を維持するための行動なのである。

【参考記事】「思いついたアイデアはメモすべし」には理由がある

キーフレーズ解説

Disconnect between
~のずれがある
(動画0:39より)

何か一致すべきことや連携を持つべきものの間にそれが欠落している場合、この表現が利用されます。「関連する」や「つながる」の意味を持つconnectの前に否定を示すdisが付けられています。ブラウン氏は、落書きに対する世の中の考え方と落書きの実態の間にdisconnectがあると述べています。

この表現を用いた例をいくつかご紹介します:

●There is a disconnect between how the Washington D.C. establishment views Ronald Reagan and how the rest of the country perceives him.
(ワシントンDCのエリートたちのロナルド・レーガンに対する見方と、その他の一般国民の彼に対する見方にはずれがある)

●In America today there is a disconnect between how people in rural areas and urban areas view things.
(今日のアメリカでは、地方の人々のものの見方と都会の人々のものの見方の間にずれがある)

●In a recent video popular on social media, there was a disconnect between the appearance of the train station worker and how his voice sounded.
(ソーシャルメディアで最近人気のあったビデオでは、駅員の外見と声との間にギャップがあった)

【参考記事】良い人生とは何か、ハーバード75年間の研究の成果/wildest dreams(無謀な夢)

プロフィール

ロッシェル・カップ

Rochelle Kopp 異文化コミュニケ−ション、グローバル人材育成、そして人事管理を専門とする経営コンサルタント。日本の多国籍企業の海外進出や海外企業の日本拠点をサポートするジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社の創立者兼社長。イェ−ル大学歴史学部卒業、シガゴ大学経営大学院修了(MBA)。『シリコンバレーの英語――スタートアップ天国のしくみ』(IBC出版)、『日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?』(クロスメディア・パブリッシング)、『反省しないアメリカ人をあつかう方法34』(アルク)など著書多数。最新刊は『日本企業がシリコンバレーのスピードを身につける方法』(共著、クロスメディア・パブリッシング)。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏がイラン大統領と電話会談、全ての当事者に

ビジネス

ECB、大きな衝撃なければ近く利下げ 物価予想通り

ビジネス

英利下げ視野も時期は明言できず=中銀次期副総裁

ビジネス

モルガンS、第1四半期利益が予想上回る 投資銀行業
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 2

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア黒海艦隊「主力不在」の実態

  • 3

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無能の専門家」の面々

  • 4

    韓国の春に思うこと、セウォル号事故から10年

  • 5

    中国もトルコもUAEも......米経済制裁の効果で世界が…

  • 6

    【地図】【戦況解説】ウクライナ防衛の背骨を成し、…

  • 7

    訪中のショルツ独首相が語った「中国車への注文」

  • 8

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    「アイアンドーム」では足りなかった。イスラエルの…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...当局が撮影していた、犬の「尋常ではない」様子

  • 4

    ロシアの隣りの強権国家までがロシア離れ、「ウクラ…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    NewJeans、ILLIT、LE SSERAFIM...... K-POPガールズグ…

  • 7

    ドネツク州でロシアが過去最大の「戦車攻撃」を実施…

  • 8

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    猫がニシキヘビに「食べられかけている」悪夢の光景.…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story