コラム

トランプの潔白は証明されていない......ムラー報告書12のポイント

2019年04月13日(土)14時30分

【10】不満 特別検察官の捜査チームは、バーの短い概要は報告書の内容を正確に反映していないとして不満を募らせているという。もし報告書の全文が公開され、バーの「小細工」が明らかになれば、トランプ政権の倫理観の低さが人々の怒りに火を付け、問題が再燃しかねない。

【11】敗者 この件で手痛い敗北を喫したのはメディアだ。トランプが勝ったのは、メディアのあら探しが効かなかったから。効かなかったのは、国民がメディアを信用していないからだ。

【12】結論 バーの概要が正確だと仮定すれば、報告書の結論は、(1)ロシアとの共謀を示す動かぬ証拠はなかった(2)意図的な司法妨害を完全には証明できなかった、の2点だ。だが、これは共謀や司法妨害がなかったという意味ではない。

大統領閣下、あなたの潔白は証明されていません。あなた自身が雇った司法長官もそう言っています。

<本誌2019年04月16日号掲載>

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※4月16日号は「世界が見た『令和』」特集。新たな日本の針路を、世界はこう予測する。令和ニッポンに寄せられる期待と不安は――。寄稿:キャロル・グラック(コロンビア大学教授)、パックン(芸人)、ミンシン・ペイ(在米中国人学者)、ピーター・タスカ(評論家)、グレン・カール(元CIA工作員)。

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サム・ポトリッキオ

Sam Potolicchio ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人

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