最新記事

ビジネス

あの「80対20の法則」が90対10、99対1になる時代へ

2018年10月24日(水)18時35分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

あらゆるネットワークは、正のフィードバック・ループを示す。大企業はますます大きくなり、金持ちはますます豊かになり、有名人はますます有名になる。そしてネットワークは――社会に役立つネットワーク(ネットワーク型企業や、それらが支援する慈善団体など)も、有害なネットワーク(麻薬組織やテロ組織など)も――資金力をつけ、影響力を増していく。

新たに加えた第17章では、ネットワークとは何か、ネットワーク型企業とは何かを説明する。そして、意欲があるならネットワークあるいはネットワーク型企業で働くべし、とアドバイスする。

(2)過去一〇〇年で認識されるようになった八〇対二〇のパターンは、七〇対三〇から九〇対一〇まで幅はあるが、驚くほど一貫性があった。だが最近では、九〇対一〇、さらには九九対一への移行が急速に進んでいる。

新たに加えた第18章では、原因と結果の不均衡がさらに極端になっていること、予想できない出来事や富の急速な変化が起こりえること、法則が影響力を増していることを論じる。

(3)成功と失敗、充実感と失望、幸福と悲惨を分けるルールがいくつかある。新たに加えた第19章では、わたしが大切にしている五つのルールを教えよう。

発見したことが、もう一つある。八〇対二〇の法則の最たるものが、これまでの版には含まれていなかった。新たに加えた第16章では、あなたの人生に好ましい影響を与えてくれる、超有望な「秘密の友」について書いた。秘密の友は、とくに意識しなくても、電光石火のごとくはたらいてくれる。そして、この秘密の友は、正しく訓練すれば、あなたの生活を変えてくれる。ただ、これにはちょっとした努力が必要だ。コツはトレーニングの方法を身につけること、秘密の友を解読する方法を身につけることだ。第16章でその方法を示そう。

※第2回:ネットワークと「80対20」が変化を起こす4つの理由


『増補リニューアル版 人生を変える80対20の法則』
 リチャード・コッチ 著
 仁平和夫、高遠裕子 翻訳
 CCCメディアハウス

20240514issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年5月14日号(5月8日発売)は「岸田のホンネ」特集。金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口……岸田文雄首相が本誌単独取材で語った「転換点の日本」

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

インド、インフレに「たちの悪い」上振れ見られず=首

ビジネス

東レ、前期純利益見通しを下方修正 風力発電翼で減損

ワールド

スウェーデン中銀、8年ぶり利下げ 年内さらに2回見

ビジネス

英国株の最大保有者、上場規則緩和を推進するロンドン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食...止めようと叫ぶ子どもたち

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    「真の脅威」は中国の大きすぎる「その野心」

  • 5

    いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グ…

  • 6

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 7

    デモを強制排除した米名門コロンビア大学の無分別...…

  • 8

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 9

    イギリスの不法入国者「ルワンダ強制移送計画」に非…

  • 10

    中国軍機がオーストラリア軍ヘリを妨害 豪国防相「…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 8

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 9

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 10

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中