最新記事

日米通商交渉

トランプ訪日前にライトハイザー通商代表が24日来日 閣僚交渉へ

2019年5月20日(月)11時02分

複数の関係筋によると、ライトハイザー米通商代表部(USTR・中央)代表がトランプ大統領訪日に先立ち、24日に来日して茂木敏充経済再生相と会談する。15日にワシントンで撮影(2019年 ロイター/Jonathan Ernst)

複数の関係筋によると、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表がトランプ大統領訪日に先立ち、24日に来日して茂木敏充経済再生相と会談する。日米通商交渉を加速させたい米側の狙いがあるとみられ、日米交渉は27日の日米首脳会談にかけて、1つの節目を迎える可能性も出て来た。

日米通商交渉は4月中旬にワシントンで開かれた初回会合で、自動車と農産品、デジタル貿易の3分野での早期の合意を目指すことが確認された。

一方、別の関係筋によると、4月末の日米首脳会談ではトランプ大統領が記者団を前に5月末の訪日までの合意希望を明言。トランプ大統領と安倍晋三首相との2人だけの会談では早期に対日貿易赤字を縮小したい意向が強調されたという。

このため、日本側は、トランプ大統領が今回の訪日で、どのような交渉姿勢を示すのか神経をとがらせていた。

ただ、米国は今月17日、米通商拡大法232条に基づく自動車や同部品の輸入品に対し、最大で25%の関税を課すかどうか判断する期限を180日間延期することを公表した。

その際、トランプ大統領は「輸入を減らして、国内の競争環境を改善しなければならない」と述べ、日本や欧州連合(EU)からの自動車輸入削減に対し、強い意思を示していた。

21日には環太平洋連携協定(TPP)等政府対策本部の梅本和義首席交渉官と渋谷和久政策調整統括官がワシントンでUSTR関係者と協議。論点整理などを進める方向だ。

24日の日米閣僚協議で、どのような進展があるのか注目される。

(竹本能文 編集:田巻一彦)

[東京 20日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

202404300507issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年4月30日/5月7日号(4月23日発売)は「世界が愛した日本アニメ30」特集。ジブリのほか、『鬼滅の刃』『AKIRA』『ドラゴンボール』『千年女優』『君の名は。』……[PLUS]北米を席巻する日本マンガ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日産とマツダ、中国向け新モデル公開 巻き返しへ

ビジネス

トヨタ、中国でテンセントと提携 若者にアピール

ワールド

焦点:「トランプ2.0」に備えよ、同盟各国が陰に陽

ビジネス

午後3時のドルは一時155.74円、34年ぶり高値
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中