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筋肉だけでなく、スピード・反射神経も高める「囚人筋トレ」の最終形

2019年12月9日(月)16時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

写真はイメージです mikeorlov-iStock.

<ジム通いなど「すべて不要」と言い切り、15万部のロングセラーとなっている自重トレーニング本『プリズナートレーニング』。「実践」のために必要な運動特質を身に付ける、シリーズ最後の「秘伝」が開示された>

フィットネスクラブの利用者数は年々増えており、2018年度は累計2億5700万人――などといった数字を持ち出すまでもない。日本では今、空前の「筋トレ」ブームだ。

TV番組でも雑誌でも特集が組まれ、書店に行けば、スポーツの棚にさまざまな筋トレ本が並ぶ。どうやって体を鍛えればいいか、どうすれば理想の肉体を手に入れられるかを知りたい人が、それだけ多いということだろう。

そうした筋トレ愛好家のうち、15万人もの人が――初心者と上級者とを問わず――手に取ってきた本が、「プリズナートレーニング」シリーズだ。日本の体育大学出身のトレーナーや、スポーツジムの経営者が書いたものではなく、アメリカで凶悪犯を収監する刑務所を20年以上渡り歩いた「元囚人」による、異彩を放つ筋トレ本である。

邦訳版の『プリズナートレーニング』(山田雅久訳、CCCメディアハウス)が刊行されたのは2017年。いわゆる自重トレーニング(著者は「キャリステニクス」と呼ぶ)を推奨しており、ジム通い、器具を使ったトレーニングのみならず、プロテインからトレーニング用サプリメント、ステロイド(筋肉増強剤)に至るまで、すべて不要だと言い切って、多くの日本の読者から熱狂的な支持を集めた。

アマゾンでのレビュー数は290以上。平均4.3の高い評価を得ており、2018年に刊行された第2弾の『超絶‼グリップ&関節編』、外伝的な位置付けの『監獄式ボディビルディング』も立て続けにヒットして、シリーズ累計15万部のロングセラーとなっている。

著者のポール・ウェイドはヘロイン密売の罪で投獄された人物だ。サン・クエンティン、ルイジアナ州立刑務所(「南部のアルカトラズ」と呼ばれる)、マリオンといった刑務所でキャリステニクスを習得し、鋼のような肉体をつくり上げて、過酷な獄中生活を生き抜くと、出所後、その伝道師になった。まさに「塀の中の筋トレ法」である。

このたび、そんな「プリズナートレーニング」シリーズの第3弾『実戦!!!スピード&瞬発力編』(ポール・ウェイド著、山田雅久訳、CCCメディアハウス)が刊行された。

著者は第1作で、胸・肩・背中・腹・太もも・上腕の筋肉を自重トレーニングのみでバランスよく鍛え上げる方法を明かし、続編『超絶‼グリップ&関節編』では、グリップ(握力)と関節を鍛えることで、ケガをしづらく永続的に動ける身体の作り方を読者に伝授した。シリーズ最終巻である本書は、書名にある通り「実戦」で生き残るためのパワーとスピード、アジリティを、自重トレーニングのみで身につける方法を惜しみなく開示した1冊だ。

【参考記事】全否定の「囚人筋トレ」が普通の自重筋トレと違う3つの理由

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