最新記事

エンターテインメント

映画やドラマ、バラエティーで炸裂する美魔女パワー ダイバーシティは人種やセクシャリティに留まらず

2020年10月17日(土)19時40分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

今、世界ではオーバー45、そしてアラフィフ女優たちが大活躍している。左からソフィア・ベルガラ、ぺ・ジョンオク、イザベル・ユベール Reuters-Danny Moloshok/J-WIDE-COMPANY/Reuters-Eric Gaillard

<米アカデミー作品賞に人種やセクシャリティでの多様性が必要とされる時代、メディアを彩るのは若者だけではない>

今月2日、アメリカの経済誌フォーブスが発表した「この1年間で、世界で一番稼いだ女優」ランキングの1位は、ソフィア・ベルガラだった。2019年6月から2020年6月までで、なんと4300万ドル(約45億4千万円)を稼いだのだという。

ソフィアは72年生まれの48歳だ。人気ドラマ『モダン・ファミリー』のラテン系セクシーママ役と言ったらピンと来る人もいるかもしれない。ちなみに、「世界で二番目に稼いだ女優」にランクインしたアンジェリーナ・ジョリーも、75年生まれの45歳である。

今、世界ではオーバー45、そしてアラフィフ女優たちが大活躍しているのだ。

アラフィフ女優が活躍する韓国エンタ

お隣の国、韓国でも、去年頃から熟年女優たちの活躍が目覚ましい。昨年11月、韓国の人気ラッパーであり、K-POP男性アイドルグループBlock Bのリーダーでもあるジコの新曲『Being left(남겨짐에 대해)』のミュージックビデオに、当時55歳のベテラン女優ぺ・ジョンオクがキャスティングされて話題となった。

ぺ・ジョンオクは、女優としてデビュー後、35年間のキャリアの中でドラマや映画、舞台など100本ちかい作品に出演してきたがミュージックビデオは主演どころか、出演すら初めてのことだったという。ZICOは後にインタビューで「ただ、彼女しか頭に浮かばなかった」と、この曲のキャスティングについて語っている。

大ヒットしたあのドラマにも

今年は、第3次韓国ドラマブームと言われるほど、多くの話題作が登場した。特に、ネットフリックスなどのOTT(ネット配信サービス)配信の後押しもあり、韓国ドラマが様々な言語で翻訳されて、世界各地で大ブームを起こしている。

そんな韓国ドラマ界でも、ここ最近アラフィフ女優の活躍が目覚ましい。今年、最終回視聴率が28.4%と、驚異的な数字を叩き出し、韓国の非地上波の歴代最高視聴率記録を塗り替えたドラマ『夫婦の世界』。このドラマの主人公を演じたキム・ヒエは、1967年生まれの53歳だ。夫の不倫や仲間の裏切りに復讐する、頭のキレる女医役を見事に演じ話題となった。

さらに、去年社会現象を巻き起こしたドラマ『SKYキャッスル〜上流階級の妻たち〜』の主人公、ハン・ソジン役を演じたヨム・ジョンアも1972年の48歳である。話題作の主人公にアラフィフ女優たちが次々とキャスティングされている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:「豪華装備」競う中国EVメーカー、西側と

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 4

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 7

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 8

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中