最新記事

話題作

日米を代表する2大怪獣が激突 『ゴジラvsコング』勝つのはどっちだ?

A Friendly Guide to King Kong and Godzilla

2021年4月16日(金)12時25分
マシュー・デッセム
映画『ゴジラvsコング』

ゴジラとキングコングが繰り広げる派手なバトルが楽しみ WARNER BROS. PICTURES / LEGENDARY PICTURESーSLATE

<日本公開は5月14日。1962年以来の『ゴジラvsコング』の再戦には、超絶強いあの怪獣も参戦する>

ワーナー・ブラザースが手掛ける怪獣映画シリーズ「モンスター・ヴァース」の最新作『ゴジラvsコング』が先頃公開された(日本公開は5月14日)。

そこでゴジラとキングコングの歴史をQ&A形式でおさらいしよう。今作での両者の戦いにも触れてみたい(ゴジラおよびキングコングのシリーズ作品のネタバレあり)。

――今作は、1933年の特撮映画『キング・コング』に出てくる巨大ザル、キングコングが、54年の特撮映画『ゴジラ』に出てくる巨大トカゲ、ゴジラと戦うというもの。監督は『Death Note/デスノート』のアダム・ウィンガードで......。

ゴジラだよ。

――何です?

ゴジラだよ。この作品でどっちが勝ったか知りたいんでしょ? 勝者はゴジラ。

――いや、順を追って話を進めたかったんだけど。

どうぞ。続けて。

――38年に再公開された時の『キング・コング』の予告編と、日本公開の際の『ゴジラ』の予告編をネットで見たけれど、恐怖に逃げ惑う人々の描写以外に、2つの作品にあまり共通点はない印象だね。

日本語の予告編なら『ゴジラ』のテーマが核兵器だというのが分かるはず。仮定の上であっても民間人にそういった兵器を使うのが選択肢となり得る国々に対し、あまり好意的でない点もね。

そのままではアメリカ受けしない。だからアメリカでは核攻撃に関するきつい表現をカットし、レイモンド・バーが出てくる場面を付け加えるなど再編集した版が公開された。オリジナル版が北米で公開されたのは、2004年のことだ。

――それにしても、キングコングとゴジラの組み合わせを考え付くまでにずいぶんと年月がかかった。

それは違う。『キング・コング』の特撮を手掛けたウィリス・オブライエンが、キングコングと巨大なフランケンシュタインの怪物が戦う話を思い付いてね。プロデューサーがオブライエンに黙って企画を東宝に持ち込んだ。そして出来たのが62年の『キングコング対ゴジラ』だ。

――勝ったのはどっち?

どっちも勝っていない。ゴジラとキングコングは戦いながら海に落ちる。キングコングは浮上してきて泳いで逃げるが、ゴジラは浮かんでこない。でも、ある登場人物のせりふでゴジラが生きている可能性が示唆される。

――今作でキングコングとゴジラが戦う理由は?

映画によれば「古くからのライバル関係」にあるらしい。

――接戦になるのかな?

そうでもない。ゴジラの2勝だ。2回目なんて、キングコングは巨大な魔法の斧おのを手にするのに。斧は他のゴジラの背びれでできていて、ゴジラの吐く放射熱線の威力を吸収できる。そして最後には、ゴジラとコングが共闘する。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

米英欧など18カ国、ハマスに人質解放要求 ハマスは

ビジネス

米GDP、第1四半期は+1.6%に鈍化 2年ぶり低

ビジネス

米新規失業保険申請5000件減の20.7万件 予想

ビジネス

ECB、インフレ抑制以外の目標設定を 仏大統領 責
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 8

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 9

    自民が下野する政権交代は再現されるか

  • 10

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中