最新記事

AI

メタ、対話型AIを公開──「ChatGPT」やグーグル「Bard」に対抗

2023年2月27日(月)09時40分
冨田龍一
メタ

Derick Hudson-iStock

<20言語に対応した大規模言語モデル「LLaMA」を研究者などに提供>

フェイスブックの親会社であるメタは現地時間2月24日(以下、すべて現地時間)、情報を要約したりコンテンツを生成することができるAIを研究者などに向けて公開した。

メタが公開したのは大規模言語モデルの「LLaMA」。20言語に対応しており、「研究者、政府関係機関、市民団体、学会」などに限定して提供するという。

発表当日、マーク・ザッカーバーグCEOはフェイスブックに「(大規模言語モデルは)文章の生成、対話、情報の要約だけでなく、数学の定理を解いたりタンパク質の構造を予測したりといった、より複雑な作業でも活用できる可能性を示した。メタはこのオープンな研究モデルにコミットしている」とつづった。

相次ぐ対話型AI関連の発表

昨今、大手テック企業による対話型AI関連の発表が相次いでいる。グーグルは同社が開発してきた「LaMDA(Language Model for Dialogue Applications:対話アプリケーション用言語モデル)」を基盤とした対話型AI「Bard」を開発。2月6日に公表した。

【関連記事】対話型AI「Bard」発表のグーグル、社員から「急ぎすぎ」「近視眼的」と怒りの声が上がる理由

マイクロソフトは2月7日、検索エンジン「Bing」に対話型AIを搭載すると発表。2月22日にはスマートフォンに対応し、iOS版とAndroid版の「Bing」アプリ、ならびに「Microsoft Edge」、「Skype」でも利用可能となったことを明かした。

その他にも多くの発表がなされているが、2月23日にはアメリカのスタートアップ・Notion Labsが公開した「Notion AI」が話題をさらった。

「Notion AI」は同社提供のコラボレーションソフトウェア「Notion」上で利用可能。日本語にも対応しており、文章の要約、編集、生成などをアシストする。

20240514issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年5月14日号(5月8日発売)は「岸田のホンネ」特集。金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口……岸田文雄首相が本誌単独取材で語った「転換点の日本」

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

訂正(7日配信記事)-英アストラゼネカが新型コロナ

ワールド

EXCLUSIVE-チャットGPTなどAIモデルで

ビジネス

円安、輸入物価落ち着くとの前提弱める可能性=植田日

ワールド

中国製EVの氾濫阻止へ、欧州委員長が措置必要と表明
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食...止めようと叫ぶ子どもたち

  • 3

    いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グラフ」から強さを比べる

  • 4

    迫り来る「巨大竜巻」から逃げる家族が奇跡的に救出…

  • 5

    習近平が5年ぶり欧州訪問も「地政学的な緊張」は増す…

  • 6

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    イギリスの不法入国者「ルワンダ強制移送計画」に非…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 8

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 9

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 10

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 9

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 10

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中