最新記事

自衛隊

南スーダンPKO派遣の自衛隊、5月末に撤収へ

2017年3月10日(金)19時02分

 3月10日、日本政府は南スーダンに派遣している陸上自衛隊のPKOから撤収する方針を固めた。首都ジュバで昨年12月撮影(2017年 ロイター/Jok Solomun)

日本政府は10日、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊の施設部隊を5月末で撤収することを決定した。会見した安倍晋三首相は「南スーダンの国づくりが新たな段階を迎える中、首都ジュバの施設整備は一定の区切りをつけることができると判断した」と述べた。

悪化している現地の治安には触れなかった。

現在派遣中の施設部隊が道路整備を完了する5月末をめどに活動を終了する。現地のPKO司令部への自衛隊要員の派遣は継続する。安倍首相は「人道支援を充実する」と語った。

日本は2011年11月、独立間もない南スーダンへ自衛隊を派遣。道路や橋の整備に当たってきた。しかし、大統領派と副大統領派の対立が次第に激化。2016年7月にはジュバで大規模な武力衝突が発生した。

安倍首相に続いて会見した菅義偉官房長官は、自衛隊の撤収は治安が理由ではないと説明。政府が自衛隊派遣の根拠としている、紛争当事者間の停戦合意などのPKO5原則は維持されているとの認識を示した。

[東京 10日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、金利見通しを巡り 円は3日

ビジネス

米国株式市場=ダウ6連騰、支援的な金融政策に期待

ビジネス

EXCLUSIVE-米検察、テスラを詐欺の疑いで調

ビジネス

米家計・銀行・企業の財務状況は概ね良好=クックFR
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食...止めようと叫ぶ子どもたち

  • 3

    習近平が5年ぶり欧州訪問も「地政学的な緊張」は増すばかり

  • 4

    いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グ…

  • 5

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 6

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 7

    迫り来る「巨大竜巻」から逃げる家族が奇跡的に救出…

  • 8

    イギリスの不法入国者「ルワンダ強制移送計画」に非…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 8

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 9

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 9

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 10

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中