最新記事

ワークプレイス

R&D系オフィスの新潮流、マイクロソフトのBuilding 44に潜入!

2017年3月31日(金)19時02分
WORKSIGHT

wsMicrosoft170331-9.jpg

大人数での情報共有、ミートアップイベントなどに使えるスペース。普段はテーブルフットボール台やミニバスケットゲームなどが置かれ、リラックスエリアとして使われる。

wsMicrosoft170331-10.jpg

プライバシーが欲しいとき、作業に集中したいときはワークエリアから離れて作業する。

新たな企業文化の理念を具現化したようなオフィス

明るいエントランスと、そこから垂直に延びる青い階段も象徴的だ。マイクロソフトが提供するクラウドサービス「アズール(azure/イタリア語で青の意)」にちなんだカラーリング。その明るい雰囲気は従来の企業イメージを一新する。「ワォ、これがマイクロソフトなんですか? と来訪した方が驚くほど」(クラークソン氏)

この変化は2014年にサトヤ・ナデラCEOが就任してからのこと。ナデラCEOが打ち出すメッセージをもとに、新たな企業文化が築かれようとしている。すなわち「ほかの人と一緒に仕事をしよう(Use the work with other people)」「仕事を分け合おう(Share the work)」「助け合おう(Help other people)」「共に成功しよう(Be successful)」。ネイバーフッドも、これらを体現する手法だと言える。

「当社には『人間味(humanized)』というカルチャーがあります。私たちは人間にあわせたスケール、プロポーションの環境をつくりたい。マイクロソフトは厳しいルールがある会社ではありません。自分で自分をマネジメントできますし、好きなところで仕事をしてもいいのです。でもR&Dの部署の人間は、みなここが好き。仕事もよりよく進むのです」

創業:1975年
売上高:約778億4900万米ドル(連結/2013年)
純利益:約218億6300万米ドル(連結/2013年)
従業員数:9万9000人(2013年)
http://www.microsoft.com

コンサルティング(ワークスタイル):自社
インテリア設計:ZGF Architects

WORKSIGHT 09(2016.4)より

text: Yusuke Higashi
photo: Kazuhiro Shiraishi

wsMicrosoft170331-11.jpg

メイン動線に設けられたキッチンスペース。チーム間のコミュニケーションを誘発する。別棟にあるカフェテリアでは様々な国の料理を楽しめることでキャンパス内のワーカーをつなぐ。

wsMicrosoft170331-12.jpg

(左)フォーカスルーム。部署ごとに割り当てられるチームルームのコンパクトバージョンだ。この部屋はソフトライティングで座っていて居心地のいい空間になっている。(右)ソーシャルエリアの様子。ここはカフェ風なデザインになっている。

wsMicrosoft170331-13.jpg

グローバル・ワークプレイス・ストラテジストのマーサ・クラークソン

※当記事はWORKSIGHTの提供記事です
wslogo200.jpg


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32、経済状況が悪くないのに深刻さを増す背景

  • 4

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 7

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中