最新記事

中印関係

「インドと戦う用意ある」中国が中印国境で実弾演習

2017年7月19日(水)18時10分
トム・オコーナー

7月16日に行われた中国の演習については、中国が発射したロケットがインド軍に最多で158人の死者を出し、さらに多くの負傷者を出したとの報道が、中国や、やはりインドと敵対関係にあるパキスタンのメディアから相次いで行われた。

これらの報道については、中国とインドの両政府が速やかに、事実と異なると反論したが、7月18日午前の段階では、パキスタンのテレビ局、ドゥンヤTVのウェブサイトには、訂正されていない記事がまだ掲載されていた。中国共産党の機関紙である人民日報および環球時報は、これらの報道について「事実無根」と反論し、インド外務省も18日に同様の見解を示した。

インド外務省のゴパル・バグレイ報道官は、「これらの報道は全くの事実無根であり、悪意に満ち、有害だ。責任あるメディアであれば、これらの報道に注意を払うべきではない」と語ったと、インドの経済紙エコノミック・タイムズは伝えている。

一方で中国外交部は、インドの好戦的な姿勢を以前から批判している。外交部の陸慷報道官は、北京駐在の各国外交官がインドの行動に「衝撃を受けて困惑」しており、中国政府に対し懸念を表明していると主張した。陸報道官はインド政府に対し、「不法な越境行為を行った人員をインド側に戻し、事態のさらなる悪化を防ぐための適切な措置を取る」よう求めた。

(翻訳:ガリレオ)

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル!
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

バイデン米大統領、2023年個人資産の状況に変化な

ワールド

中国製ドローンの関税引き上げを提案、米下院の共和党

ビジネス

TSMC米工場建設現場でトラック運転手搬送、爆発通

ビジネス

NZ乳業最大手フォンテラ、海外消費者向け事業撤退を
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 2

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史も「韻」を踏む

  • 3

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダブルの「大合唱」

  • 4

    マーク・ザッカーバーグ氏インタビュー「なぜAIを無…

  • 5

    それでもインドは中国に勝てない...国内企業の投資意…

  • 6

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 7

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 8

    羽田空港衝突事故で「日航の奇跡」を可能にした、奇…

  • 9

    総額100万円ほどの負担増...国民年金の納付「5年延長…

  • 10

    奇跡の成長に取り残された、韓国「貧困高齢者」の苦悩

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 4

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中