最新記事

子供

小さな子供は「誕生日パーティの回数だけ年を取る」と思っている? 

2017年12月19日(火)18時45分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

子供たちは老化をどう理解しているのか WebSubstance-iStock.

<「年を取りたくないけど、それでもいい?」と言う女性に対する子供たちの反応は...>

小さな子供たちの目を通して見える世界は、時に想像を超える解釈を示し我々大人に大きな驚きをもたらしてくれる。

子供の想像力、認知に関する最近の研究は、「老化」の捉え方について興味深い結果を示している。テキサス大学オースティン校で発達心理学を教えるジャクリーン・ウーリー教授率いるチームは、3~5歳の子供たちを対象に「誕生日のお話」を通し老化の認知の仕方を調べた。

まず99人の子供に、誕生日パーティをしない子供が主人公の物語を読み聞かせてから今度は、1年間で2回誕生日パーティをする子供の物語に変えた。そして最後に単に3歳になる子供の話をしてから、それぞれの主人公の年齢を答えさせた。

ウーリーらは当初、研究対象である4~5歳の子供らの回答は3歳の子供より優れていると予想していた。これは年に1回の誕生日パーティを開く子供と開かない子供の物語に関して言えば想定内の結果だったが、年に2回の誕生日パーティの子供話になると年齢に関係なく混乱する様子がみられた。

誕生日パーティを2回行う物語で混乱したのは、3~5歳全ての子供たちの38%。他の2つの物語では簡単に答えを導き出せたのに、物語の主人公の年齢を間違えた。

さらに調査チームはこんな実験もしている。子供たちに、年を取りたくない女性の話をし、年齢に関する子供の認識を調べた。話の内容はこうだ。

                   ◇◇◇
あるところに学校の先生をしているジャミソンさんという女性がいます。明日はジャミソンさんの誕生日ですが、彼女は年を取りたくなくて死ぬまで同じ年齢でいたいと願っています。ジャミソンさんは嫌でも年を取らなければないのでしょうか。
                   ◇◇◇

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米GDP、第1四半期は+1.6%に鈍化 2年ぶり低

ビジネス

ロイターネクスト:米第1四半期GDPは上方修正の可

ワールド

プーチン氏、5月に訪中 習氏と会談か 5期目大統領

ワールド

仏大統領、欧州防衛の強化求める 「滅亡のリスク」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 8

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 9

    自民が下野する政権交代は再現されるか

  • 10

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中