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中間選挙へ共和党候補が警戒する「トランプ」という踏み絵

2018年10月16日(火)17時15分

トランプ・テスト

ニュージャージー州第7選挙区選出の下院議席は1980年代以降、共和党議員で占められており、ランス議員もその1人だ。穏健で財政的に保守的な候補を支持するホワイトカラーの専門職が多い選挙区から得られる強固な支持の上に成り立っている。

少数の地元共和党関係者を含めた一部の有権者は、投票に先立ち、新たなリトマス試験を今年行っている。つまり、彼らはトランプ氏に反対姿勢を見せる候補を求めているのだ。

「(トランプ氏は)大統領に全くふさわしくない」と、同選挙区にある小さな自治体アレクサンドリアの責任者を務めるミシェル・ガライ氏(共和党)は言う。今年は、ランス議員の対抗馬である民主党のトム・マリノウスキー候補を支持すると語った。同候補はオバマ前政権で国務次官補を務めた。

ニュージャージー州第7選挙区のように激戦区とみられる下院選挙区56カ所の大半を共和党議員が占めており、残りわずか5カ所が民主党議員だ。共和党が占める選挙区において、ガライ氏のような有権者に与える「トランプ効果」のせいで、同党の勝利が遠のきつつある。

ロイターは、クック・ポリティカル・リポート、インサイド・イレクションズ、バージニア大学政治センターという独立した3つの政治調査団体が、激戦区あるいは与党・共和党に逆風が吹いているとみなす選挙区を、「激戦区」と認定した。

トランプ氏は2016年の選挙で、そのような56の激戦区のうち34区で勝利したが、その勝利は低所得層の多い地域に集中していた。所得中央値が7万5000ドル(約850万円)未満の激戦区の75%以上を制した一方で、より裕福な激戦区での勝率は20%未満だった。また、高収入と相関する大卒有権者の割合が高い選挙区でも、それをやや下回る結果だった。

こうした選挙区では、トランプ氏の売り込みはいまだに困難だと、直近の世論調査は示している。ロイター/イプソスの世論調査によると、大卒で家計所得が7万5000ドル以上の共和党支持者の51%が、11月の下院選挙で投票することは「確実」だと先月回答。ただ、2014年からは9ポイント減少している。

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