最新記事

2020米大統領選

米民主党の指名候補争い、第3戦は22日ネバダ州 鍵を握る非白人層

2020年2月13日(木)09時50分

11月の米大統領選でトランプ大統領と対決する民主党の候補指名争いはニューハンプシャー州の予備選が終了し、各候補は3戦となる西部ネバダ州党員集会と第4戦の南部サウスカロライナ州予備選に挑む。ニューハンプシャー州予備選では、急進派のサンダース上院議員(写真)が僅差で勝利し、最有力候補としての地位を固めた。11日、NH州マンチェスターで撮影(2020年 ロイター/Mike Segar)

11月の米大統領選でトランプ大統領と対決する民主党の候補指名争いはニューハンプシャー州の予備選が終了し、各候補は3戦となる西部ネバダ州党員集会と第4戦の南部サウスカロライナ州予備選に挑む。

ニューハンプシャー州予備選では、急進派のサンダース上院議員が僅差で勝利し、最有力候補としての地位を固めた。

前週のアイオワ州党員集会でサンダース氏を振り切って首位となった前インディアナ州サウスベンド市長の穏健派ブティジェッジ氏は、ニューハンプシャーで2位につけた。ここ数日勢いが増したクロブシャー上院議員も善戦し、3位になった。

一方、サンダース氏と同じ急進派のウォーレン上院議員は4位とふるわなかった。また、最有力候補と目されてきたバイデン氏は5位にとどまった。

選挙戦は今後、白人の有権者が多いアイオワ州やニューハンプシャー州から、人口構成が多様な州にシフトする。22日に党員集会が予定されているネバダ州では、住民の4分の1以上がラテン系。29日に予備選を行うサウスカロライナ州は、約4分の1がアフリカ系。

3月3日には、カリフォルニア州やテキサス州など合計14州で予備選や党員集会が集中する「スーパーチュースデー」が予定されており、ブルームバーグ前ニューヨーク市長が本格参戦する。

ニューハンプシャー州予備選の各候補の得票率は、サンダース氏が約26%、ブティジェッジ氏が約24%、クロブシャー氏が約20%。ウォーレン氏が約9%、バイデン氏が約8%だった。

序盤に躍進したブティジェッジ氏は、世論調査で黒人層の支持率が伸び悩む。今後どの程度黒人層の支持を取り込めるかが課題となる。本命視された党重鎮バイデン氏は、序盤での苦戦で早くも瀬戸際に立たされている。

一方、デバル・パトリック前マサチューセッツ州知事は12日、指名争いから撤退すると表明した。前日には起業家アンドリュー・ヤン氏とマイケル・ベネット上院議員の2人も撤退を表明しており、民主党の指名争いに残っている候補は8人となった。

[マンチェスター(米ニューハンプシャー州) ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20200218issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月18日号(2月12日発売)は「新型肺炎:どこまで広がるのか」特集。「起きるべくして起きた」被害拡大を防ぐための「処方箋」は? 悲劇を繰り返す中国共産党、厳戒態勢下にある北京の現状、漢方・ワクチンという「対策」......総力レポート。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル軍、ガザ最大の難民キャンプとラファへの攻

ワールド

能登半島地震、復興基金で財政措置検討─岸田首相=林

ビジネス

大和証券G本社、あおぞら銀と資本提携 筆頭株主に

ワールド

プラチナ、24年は従来予想上回る供給不足へ 南アと
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    地下室の排水口の中に、無数の触手を蠢かせる「謎の…

  • 5

    年金だけに頼ると貧困ライン未満の生活に...進む少子…

  • 6

    ブラッドレー歩兵戦闘車、ロシアT80戦車を撃ち抜く「…

  • 7

    横から見れば裸...英歌手のメットガラ衣装に「カーテ…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    アメリカでなぜか人気急上昇中のメーガン妃...「ネト…

  • 10

    「終わりよければ全てよし」...日本の「締めくくりの…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 6

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 7

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 8

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 9

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中