最新記事

トランプ政権

ペンスの元部下が怒りの内部告発「トランプはアメリカの安全をぶち壊す」

Former Pence Aide Endorses Biden, Says Trump Will Be ‘Detrimental’ to American Safety

2020年9月18日(金)15時50分
キャサリン・ファン

トロイは、これまでの人生でずっと共和党に投票してきたというが、今回の大統領選では民主党の大統領候補ジョー・バイデンを支持すると明らかにした。

「私はバイデンに投票する。今アメリカは憲法上の危機にあり、政党よりも国を優先すべきだ」とトロイは話している。

11月の大統領選を前に、多くの著名な共和党支持の政府職員が、トランプを批判してバイデン支持を公言している。

「現職大統領に仕える上級幹部がこれだけたくさん、再選に反対して対立候補を支持することはこれまでなかった」と、RVATの戦略部長サラ・ロングウェルは声明で述べる。「トランプを信用していた人たちも、政治家、指導者、そして個人としてのトランプにショックと恐怖心を抱いている」

ホワイトハウスは反論

一方、ホワイトハウスは、タスクフォース在任中にトロイは他のメンバーに懸念を示したことはなかった、と話している。

本誌取材に対してキース・ケロッグ副大統領補佐官(安全保障問題担当)は、「トロイ女史から直接、報告を受ける立場にあったが、彼女はタスクフォース在任期間を通じて一度も、政権の新型コロナ対応に関する懸念を上司に表明したことはなかった」と回答している。

ホワイトハウスが、トロイがトランプと直接には一緒に働いていないと主張していることについて、本誌はRVATにコメントを求めたがこれまでのところ回答はない。

トロイの告発についてペンスは記者団の質問に答え、「不満を抱えた職員がまた1人、大統領選の今年、政治的な行動を起こしているだけのように見える。私のスタッフも述べているが、ホワイトハウスのタスクフォースに在任していた期間は、彼女はこのようなコメントは一切していなかった」と話している。

<参考記事>トランプ姪の暴露本は予想外の面白さ──裸の王様を担ぎ上げ、甘い汁を吸う人たちの罪
<参考記事>「米コロナ致死率は世界最低」と繰り返すトランプの虚言癖

20200922issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

9月22日号(9月15日発売)は「誤解だらけの米中新冷戦」特集。「金持ち」中国との対立はソ連との冷戦とは違う。米中関係史で読み解く新冷戦の本質。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国とロシア、核兵器は人間だけで管理すると宣言すべ

ビジネス

住友商、マダガスカルのニッケル事業で減損約890億

ビジネス

住友商、発行済み株式の1.6%・500億円上限に自

ビジネス

英スタンチャート、第1四半期は5.5%増益 金利上
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉起動

  • 4

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 5

    ポーランド政府の呼び出しをロシア大使が無視、ミサ…

  • 6

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 7

    米中逆転は遠のいた?──2021年にアメリカの76%に達し…

  • 8

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 9

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 10

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 8

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 9

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中