最新記事

中国

おまけ狙いの爆買い男性に106食分を売った中国ケンタッキー、当局から正式に怒られる

2022年1月19日(水)13時00分
青葉やまと

中国では食料自給率の低下などを背景に、フードロスへの問題意識が高まっている。昨年4月には食品浪費防止法が制定されており、客側が過度な食べ残しをした場合、飲食店はその廃棄費用を請求することができる。同時に、大食い動画の放送禁止などが定められた。

出店35周年を祝うプロモーションだったが、意図せずこうした時代の流れに逆行する形となってしまったようだ。食品の廃棄につながる販促キャンペーンであったとして、ボイコット運動にも発展している。

転売屋が暗躍 チャンスを逃さない消費者も出現

限定フィギュアはまた、転売屋の格好の餌食となった。SNSには、一部の人物が買い占めを行ったせいでセットを購入できなかったとの苦情があふれている。ネットオークションでは早くも、限定版DIMOOフィギュアが高額で販売されはじめた。国営紙グローバル・タイムズによると、最もレアなものは1個800元(約1万4000円)前後で取引されているという。


転売行為については米インサイダー誌は、複数の協力者を雇って購入の列に並ばる行為が発生したほか、なかにはフィギュアだけを入手して買ったばかりの食事を捨ててしまう人々もみられた、と報じている。

転売とフードロスが火種となった一方、チキンに目がない一部の消費者は、この混乱を好機と捉えた模様だ。複数のネットユーザーがオンラインにて、食品部分が不要なら喜んで引き受けると申し出ている。「おもちゃはあなたのもの、カロリーは私のもの」との触れ込みだ。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

イランのライシ大統領、生存の望み薄く ヘリ墜落=当

ワールド

原油先物は上昇、イランのヘリ不時着や米の戦略備蓄補

ワールド

サウジ国王が肺炎症で治療、宮殿内で抗生物質投与=国

ワールド

バイデン氏「黒人の歴史は米国の歴史」、アフリカ系有
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 5

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 6

    「裸に安全ピンだけ」の衝撃...マイリー・サイラスの…

  • 7

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 8

    「すごく恥ずかしい...」オリヴィア・ロドリゴ、ライ…

  • 9

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 10

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 9

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 10

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中