最新記事

食生活

スムージーもシリアルも...健康的に見えて実は危険な「隠れ糖分」フードに注意

Beware These Hidden Sugars

2022年8月26日(金)18時18分
モニカ・グリープ(ジャーナリスト)

■バーベキューソース

バーベキューソースのカロリーの大半は砂糖によるもの。エンプティカロリー(高カロリーだが、栄養分が極めて少ない)食品だから、あまり使わないほうがいいと、ギルバートは助言する。

「焼く前に薄く塗るだけなら、そこまで気にしなくていいだろう。だがたっぷりのソースに漬けて、さらにソースを加えるなら、エンプティカロリーが積み重なる。ほかの製品に比べて糖分が大幅に少ないものもあるので、時間をかけてベストな品を選びたい」

■シリアル

シリアルの砂糖含有量はさまざまだと、ギルバートは指摘する。さらに、メーカー側は1回に食べる量を平均よりずっと少なく見積もっているため、1食分のシリアルに含まれる糖分については誤解されがちだ。「メーカーが低カロリーや低糖質をうたっていても、1回分として平均的な量を食べたら、思ったより糖分が多くなる」

■ドライフルーツ

ウェストンによれば、自然に存在する糖分が多い果物は、乾燥させて水分を取り除くと糖分が凝縮される。「小さい箱入り程度の量のレーズンでも、糖分が25グラムを超えることがある。生のブドウなら、糖分摂取量をはるかに少なくできる」

■スムージー

ヘルシーな朝食とされる飲み物だが既製品には注意が必要だと、ウェストンは言う。「スムージーの糖分は果物に由来すると、多くの人が思い込んでいる。だが多くのメーカーが濃縮果汁やピューレを加えているので、体重増加につながる可能性がある。手作りすれば、食物繊維が豊富なチアシードやアマニ、良質な脂質を持つアボカドを入れることもできる」

「既製品はティースプーン14杯分もの砂糖を含むことがある。問題は炭水化物が多いこと。すぐに消化吸収されて、血糖値が急上昇しかねない」

■ピーナツバター

「ナッツバターは健康的だと思われがちだが、ピーナツバターは糖分が多い可能性がある。チョコレート風味やハチミツ入りのものは特にそうだ」と、ウェストンは話す。「1回に食べる分の添加糖類含有量は通常約2グラムなので、ある種の食品よりはましだが、糖分がずっと多い製品もある」

■ジュース

「適度な量なら、ビタミンCやファイトケミカル(植物性栄養素)の摂取源として適当だろう。だが生の果物と比べると、ジュースは糖分やカロリーが非常に高い」と、ギルバートは言う。

「標準サイズのコーヒーカップ1杯分のオレンジジュースには、ティースプーン5杯分以上の糖分が含まれている。生のオレンジなら、大きめ1個で糖分はティースプーン3杯分。しかも食物繊維がより豊富で、食べ応えもある」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB副議長、インフレ低下持続か「判断は尚早」 慎

ワールド

英裁判所、アサンジ被告の不服申し立て認める 米への

ワールド

ICC、ネタニヤフ氏の逮捕状請求 ガザ戦犯容疑 ハ

ワールド

ウクライナ、北東部国境の町の6割を死守 激しい市街
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『悪は存在しない』のあの20分間

  • 2

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 5

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された─…

  • 6

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 7

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    9年前と今で何も変わらない...ゼンデイヤの「卒アル…

  • 10

    「親ロシア派」フィツォ首相の銃撃犯は「親ロシア派…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 9

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中