最新記事

台湾

台湾、初の自前潜水艦公開 米軍のMK48魚雷を装備、対中抑止力強化へ

2023年9月29日(金)11時31分
台湾初の自前潜水艦

台湾は初の自前潜水艦を公開した。写真は高雄市で行われた進水式で撮影(2023年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

台湾は28日、初の自前潜水艦を公開した。中国に対する抑止力強化で重要な一歩となる。運用を開始するのは2025年になるという。

蔡英文総統は南部の高雄市で行われた進水式で「かつて台湾製潜水艦の開発は不可能と考えられていたが、台湾人が設計して建造した潜水艦がここにある」と述べ、台湾の海軍力強化で重要な役割を果たすと強調した。

潜水艦の建造には複数国の技術や専門知識が活用されており、外交的に孤立している台湾にとり画期的なこととなった。

建造計画の責任者は2027年までに少なくとも2隻の潜水艦を配備し、それ以降配備する潜水艦にはミサイルを搭載する計画だと説明した。

1隻目の建造費は493億6000万台湾ドル(15億3000万ドル)で、ロッキード・マーチン製の戦闘システムを利用し、米軍が使っているMK48魚雷を装備。10月から試験航行を始め、来年末までに海軍へ引き渡す計画。

中国国防省報道官は、定例会見で台湾の潜水艦について質問され「(台湾は)自らを過大評価しており、不可能なことを試みている」とし「人民解放軍が太平洋に入るのを防ぐという話は、全く馬鹿げている」と述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【20%オフ】GOHHME 電気毛布 掛け敷き兼用【アマゾン タイムセール】

(※画像をクリックしてアマゾンで詳細を見る)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

社会保険料負担の検討、NISA口座内所得は対象外=

ワールド

欧州で5G通信網の拡大を=ショルツ独首相

ワールド

訂正中韓外相が会談、「困難」でも安定追求 日中韓首

ビジネス

野村HD、2030年度の税前利益5000億円超目標
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少子化の本当の理由【アニメで解説】

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    年金だけに頼ると貧困ライン未満の生活に...進む少子…

  • 5

    「ゼレンスキー暗殺計画」はプーチンへの「贈り物」…

  • 6

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    「人の臓器を揚げて食らう」人肉食受刑者らによる最…

  • 9

    ブラッドレー歩兵戦闘車、ロシアT80戦車を撃ち抜く「…

  • 10

    自宅のリフォーム中、床下でショッキングな発見をし…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 6

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 7

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 8

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 9

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 10

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中