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ベイリー弘恵|アメリカ

新型コロナウイルスの最も効果的な予防法は?NYU山野教授に聞く!

©NY1page.com LLC 大谷選手の写真もデカイ!ミッドタウンにあるMLB Flagship Store。すでにマスクをしていないニューヨーカーも増えてきている。

新型コロナのワクチン接種をすればウイルスに感染しないと言えるのか?新型コロナウイルスがパラサイトって?NYU山野教授に聞く!につづき、

大学院時代に自己免疫とウイルスの関与についての研究で医学博士を取得されて、現在ニューヨーク大学で遺伝子治療の研究を行っている山野教授にウイルスについて、わかりやすく解説いただいた。

──では、新型コロナウイルスに感染した場合は、ウイルスに寄生された細胞が沢山増殖しているということですか?

「まず、最も重要なのは、仮にコロナウイルス感染しても、感染≠病気だということです。多くのウイルスが多くの細胞に感染して、それにより様々なコロナウイルス感染症に特有の呼吸器症状を発症して診断基準を満たして、病気と診断されます。多くの場合は、知らないうちにウイルスに感染していても、人によって症状がでないうちに治ることが多々あります。

仮にウイルス感染においても、発熱や呼吸器症状が出たとしても、ほとんどの健常者であれば、重症化せずに、仮に重症化しても治るのです。

ところが高齢者や他の病を持っている免疫機構が弱ってる人は、重症化する可能性があります。アメリカ疾病予防管理センター (CDC) によると、65歳以上で3つ以上の基礎疾患がある人は重症化し死亡に至る可能性があると発表していますから、これらに該当しない健常者であればコロナウイルスを必要以上に怖がる必要はありません。」

──次に、ウイルスワクチンについて教えてください。

「ウイルスワクチンについてなのですが、まず古典的なワクチンは、①病原体となるウイルス毒性を弱めて病原性をなくしたもの使う生ワクチンや②ウイルスの感染する能力を失わせた(不活化、殺菌)ものを使う不活化ワクチンなどがあります。これは、本物のウイルスが入って来たとき、効率よく即座に戦えるように抗体などの免疫武器の準備をさせる目的で用います。

この古典的な方法による製作法では、莫大な時間と労力とお金がかかります。それらの問題を解決する方法として、今回の新型コロナウイルスに対するワクチンは、コロナウイルスのある一部分の外皮に相当するスパイクタンパクの遺伝子である設計図だけを生体内に入れて、生体でそのウイルススパイクタンパクを作らせて、それに対する抗体などの免疫を誘導するという今までにはない新しい試みです。

将来、本物のコロナウイルスが体内に入ってきたときに、記憶・準備されている免疫防御機構が即座に効率的に働いでウイルスが細胞に感染するのを防いだり、例え感染しても症状が重症化するのを防ぐという理論的戦略です。

前回も説明しましたが、遺伝子を生体に入れるために欠かせないのが、遺伝子の運び屋と呼ばれる[ベクター]というものがあります。遺伝子はマイナスに帯電して、生体の細胞膜も、マイナスなので反発しあって容易には遺伝子は細胞内に入っていかないのです。そこでベクターというパッケージに遺伝子を入れて細胞内に運ばせるのです。

ベクターには、ウイルスベクターと非ウイルスベクター(人工化合物)の2種類あります。ちなみに今回の新型コロナウイルスワクチンにアストラゼネカ社やジョンソン&ジョンソン社が使っているのがアデノウイルスベクターで、ファイザー社やモデルナ社が使っているのがナノ脂質粒子にポリマーを混ぜた非ウイルスベクターです。このベクターの最適な選択が成功の鍵と言われています。

もし以前に実際のコロナウイルスに感染した既往がある人は、ワクチン接種によるスパイクタンパクにだけに対する免疫誘導された未感染の人に比べて、ウイルス全体の膨大な他の免疫認識部位も記憶されているので、理論的には広範囲で強力な感染防御能機構を備えていると言えます。」

──ということは、私は実際にコロナウイルスに感染既往があるわけですから、ワクチンの接種の意味がなかったということになりますよね。。。

「そうですね。前述のように、以前にコロナウイルスに感染した人は、既にコロナウイルスに対して、スパイクタンパクだけでなくそれ以外の認識部位の大量の抗体も産生・保存されています。特に、ワクチンで得られる利益と副反応などの危険性とを考えると、理論的にはワクチン接種をする必要性は低いとも言えますね。」

──最後に、今回の新型コロナウイルスの最も効果的な予防法は何でしょうか?

「人間には、前述のようにとても壮大でかつ精密な免疫という素晴らしいシステムが備え付けられていますので、それを最大限に発揮できるように健康的に暮らすことが、最も大切なことですね。①適度な栄養バランスの取れた食事を取り、②適度な時間の睡眠を取り、③適度な量の運動をして、④日々楽しく過ごすことが、ウイルス感染症だけでなく全ての病気に対する予防法にもなります。

簡単なように聞こえるかもしれませんが、実はこれらを本当にできている人は少ないですよ。是非日々の生活を振り返って、この最も重要な4つを満たすように心がけてみてください。必ず健康と幸せがやってきます。」

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©NY1page.com LLC

【プロフィール】
山野精一(やまのせいいち)

90年日本大学歯学部卒業、94年東京医科大学大学院修了・医学博士取得後、同大学助手口腔外科。97年からメリーランド州にある全米最大の医学研究機関NIH(国立衛生研究所で基礎医学研究唾液腺による遺伝子治療に4年半従事後、04年ペンシルベニア大学歯学部卒業・歯学博士と米国歯科医師免許取得、07年ハーバード大学歯学部大学院卒業・医科学修士と補綴専門医取得。07年よりニューヨーク大学歯学部助教授補綴科16年よりニューヨーク大学歯学部准教授(補綴科)。

 

Profile

著者プロフィール
ベイリー弘恵

NY移住後にITの仕事につきアメリカ永住権を取得。趣味として始めたホームページ「ハーレム日記」が人気となり出版、ITサポートの仕事を続けながら、ライターとして日本の雑誌や新聞、ウェブほか、メディアにも投稿。NY1page.com LLC代表としてNYで活躍する日本人アーティストをサポートするためのサイトを運営している。

NY在住の日本人エンターテイナーを応援するサイト:NY1page.com

ブログ:NYで生きる!ベイリー弘恵の爆笑コラム

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