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サッカーを食べ、サッカーを飲み、サッカーと寝る国より

古庄亨|ブラジル

オリンピックに嫌悪感を持つブラジル人

開催国ブラジルが優勝したリオ五輪男子サッカー Olympics-YouTube

◼︎久々に『Toquio』の文字を見た

 3月20日、日本国政府、東京都、オリンピック組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)と国際パラリンピック委員会(IPC)から、東京オリンピック開催期間中の外国人受け入れを禁止(選手、関係者除く)するとの発表があった。

 この発表から5日後、25日には福島から聖火が出発し、日本全国を周る聖火リレーがスタートした。

これらを受け、ブラジルでも久々に東京オリンピック関連のニュースが流れ、TV、ネットや誌面にて「Toquio」の文字を見る事ができた。

これまで、Covid-19関連の日本のニュースが流れる事はあっても、オリンピックのニュースが流れる事は無く、ここにきてやっと話題に上がってきたという感である。

これらの発表についてのコメンテーターや、各分野の方々のコメントは、概ね3つのグループに分かれていた。

①外国人の受け入れ断念、観客制限について

・とても悲しい判断

・自国民の応援がない、空席がある状況での開催は選手のモチベーションに影響が出るだろう

・もはやこんなものはオリンピックとは呼べない

・全く何もないよりはTVがあるだけでもまだマシである

・日本開催で良かった、ブラジルであれば無観客であれ開催すらできていないだろう

変わった意見としては、日本開催で良かったという事だ。

ブラジルから見ると、日本のCovid-19対策、対応は素晴らしく管理されている様に感じているのだ。

累計30万人の死者数を出ているブラジル。

人口がそれほど変わらないにも関わらず、9,000人以下の死者数で収まっている日本の状況に対して、驚きと尊敬の念を持っている。

②開催は延期するべきである

・この時期の開催は無理がある

・誰もが平等に参加できる様になるまで待つべき

・何故日本はそこまで開催にこだわるのか、開催しなければいけない理由があるのか

③実力だけでなく、運任せの大会になる

・いつ誰がどこで感染するかも分からない

・大会直前、期間中に陽性になった場合、それまでの苦労が一瞬で水の泡になる

・本当の実力での勝負だけでなく、そこにギャンブル的要素が入ってくる

Profile

著者プロフィール
古庄亨

ブラジル・サンパウロ在住。日本・ブラジル・タイの3ヶ国で、2010年までフットサル選手としてプレー。2011年より5年間、都内スポーツマネージメント会社勤務。2016年ブラジルに渡り翌年現地にて起業。サッカーを中心にスポーツ・教育関連事業で活動中。

Webサイト: アレグリアスポーツアカデミー・サンパウロ

Twitter: @toru_furusho

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