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日本人コーヒー生産者が語るコロンビア

松尾彩香|コロンビア

コロンビア各地で被害 終わらない雨季

©️iStock-kulkann

コロンビアには日本の様に四季がありません。その代わりに乾季と雨季があり、年の本格的な雨季は3月16日に始まりました。

しかし今年の雨季の例年に比べ降水量が多く、既に国内のあちこちで被害が報告されています。

 

3月だけで既に43人が雨の影響で死亡

今年の雨季は歴史的降水量を記録した昨年を更に上回るレベルだと言われており、昨年3月の雨による死者数は1人だったのに対し今年3月は既に43名の死者が報告されています。この死者数は昨年の雨季(3月から6月)全体の死者数9人をも大きく超える数であり、政府は各地に警報を出し注意を呼びかけています。

 

各地で相次ぐ被害

3月22日に発表された報告によると、土砂崩れや浸水などの被害件数は307件にものぼり、3087世帯に影響が出ているとのことです。

首都のボゴタやカリでは道路が冠水するなど被害が多発しており、メデジンでは毎日降り続く雨でメトロの線路が歪み遅延が発生し、駅に人がごった返すという出来事もありました。

 

ラニーニャ現象の影響

日本ではそれほど大きな影響を受けないかもしれませんが、赤道付近のコロンビアではエルニーニョ/ラニーニャ現象の影響をもろに受けます。

ラニーニャ現象が発生したのは2020年8月からと言われていますが、思い返せば昨年から毎日の様に雨が降っており乾季らしい乾季はありませんでした。

はっきりと分かれた乾季と雨季は美味しいコーヒーを栽培する為には必要不可欠な条件であり、ラニーニャ現象はコロンビアの経済を支えているコーヒー産業にも様々な影響を与えています。

降水量が増えると雑草の成長が早まり湿気が溜まりやすくなるためサビ病をはじめとする病気が蔓延しやすくなってしまい、サビ病に感染したコーヒーの木は葉を失い死んでしまうため今後の生産量に大きな影響を与えるのです。また日照時間が減り降水量が増えることは味の質を落とす大きな原因の一つともなります。

偏りすぎる乾季や雨季は人々の生活だけでなく農作物や国の経済にまでも渡って幅広く影響を及ぼすのです。

 

この激しい雨季は5月か6月まで続く見込みと言われていますが、私が住んでいる家の周辺でも既に地滑りや倒木、落石などで道が塞がれるなどの被害が起こっており、いつか私の家も土砂に流されてしまうのではないかと一晩中降り続く雨に不安になって寝付けないこともあります。

とは言っても人間は自然をコントロールすることはできないので、今はただ例年通りの乾季がくる日をただひたすら待つことしかできないのですが・・・。

 

Profile

著者プロフィール
松尾彩香

コーヒー農家を営む元OL。コーヒーを栽培する一方で、コーヒー農家の貧困や後継者不足問題、コロンビアでの生活についてSNSを通じて発信。朝の一杯のコーヒーに潜む裏話から、日本ではあまり報じられないコロンビアの情勢まで幅広くお伝えします。

ブログ: http://campesinita.com

Twitter: @maon_maon_maon

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