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スタートアップ超大国 インド~ベンガルールからの現地ブログ~

永田賢|インド

オンラインに移行したインドのスタートアップイベント

Abhivyakti 2020より引用

COVID19の流行により、軒並みリアルイベントがオンラインへ移行している今日この頃です。

インドでもリアルイベントは憚られているので、オンラインでのスタートアップイベント実施が当たり前のようになってきたと感じられます。

今日はいくつか参加してきたオンラインイベントの体験をもとにそのメリット・デメリットについて考察します。

1.オンラインのメリット:移動コストがほぼゼロに

去年までは、インドの別都市で何かイベントがあれば、航空券を予約して、その会場まで移動して、ホテルも予約してと移動コストが掛かっていましたが、全てオンラインになったことで、家からあらゆるイベントに参加できるようになりました。

逆に気にすべきはインターネット回線の速さと安定性といったところでしょうか(笑)

個人的に面白かったのは、一々国境線を越えて移動しなくて済んだことで時差だけ気にしていろんな国や都市の人とオンラインMTGできたことですね。

【オンラインイベントの一例】

Abhivyakti 2020 (iitk.ac.in)

image (16).png

(筆者が2020年12月に撮影)

こちらは、IIT-Kanpur(インド工科大学カンプール校)のイノベーションイベントでスタートアップにとってクロスボーダー取引、他のマーケット進出をどうしたら円滑に進めることができるかをイスラエル、ドイツ、シンガポール、日本(私)、インドの視点でそれぞれ議論したパネルです。

今までなら、いちいち各国から飛行機を乗り継いで参加していたのが、オンラインで一瞬だったので、楽でした。

このセッションでは、外国からみたインド市場とインド市場からどうやってインド国外に出るかを議論しましたが、異口同音で同じ見解が出てきて、みんな似たようなことを考えているのだと感じました。

■インド市場に関して:価格感度が厳しすぎるので、原価調整はもちろん、具体的にどんな便益が出るかまで設計していかないときつい。

■インドから国外に出る際:コミュニケーション手法が異なり、コンテキストも異なってくるので注意が必要。仕様やビジネスの進め方も異なるから気を付けるべき。

2.オンラインのメリット:予定組みがしやすい、アーカイブでデータを追える

加えて、移動がなくなり、渋滞や飛行機での移動を考慮しなくなったので、予定組みがしやすくなりました。

ダブルブッキングしてても、アーカイブのあるオンラインイベントならスピーカーの話を後で聞けばいいので、「その瞬間絶対いなければいけない。」というケースが減ったように感じます。

ただ、逆を言えば、「アーカイブあるから後で見ればいいや。」となるので、録画はありません!という風に運用しているイベントもあります。

【オンラインイベントの一例】

TechSparks 2020 (yourstory.com)

(筆者が2020年10月に撮影)

こちらは、インド最大のスタートアップメディアであるYOURSTORYによるスタートアップイベント、TECHSPARKS2020です。

このイベントも去年まではリアルイベントで実施されていましたが、今年はフルオンラインでイベントが実施されました。

今までは、スロットの被りがあり、「この人のセッション聞きたいけど、被っているからあきらめざるをえない・・」ということがありましたが、アーカイブ化されていたお蔭で聞きたい話を全て聞くことができました。

3.オンラインのデメリット:偶発的な出会いはやりづらくなる

今までVIPに名刺を渡してエレベーターピッチを実施して繋がり、機会を探ることができていましたが、オンラインに移行したことで、プラットフォーム上でマッチングして双方ミーティングに対して合意しなければいけなくなってしまったので、偶発的な出会いは減ったのかと感じます。

これもオンラインだから仕方ないことかもしれませんが、受け身だと、アポの地雷率が高くなるような気がしました(苦笑)。

リアルだと、少し話して、あーこれはまずいと思ったらすぐ逃げることができるのですが、オンラインで物は試しにMTGしてみようかとMTGしてみたら、全然だったというケースも散見されたので、改めて気を付けようと思った次第です。

【NGだった事例】

■当方が投資家でないのに、ひたすら投資を受ける目的でピッチしてくる。

■''Our product is revolutionary, so let's discuss more''とデック無しでとにかくアポ取りだけ求めてくる。

■腹案無しで、ひたすらコラボレーションと言う単語を連呼してくる。

恐らく、この手のミスマッチを防ぐには、参加者リストを見て、プロファイルしてから望むのが時間はかかりますが、確度は上がると感じました。

さて、このようにオンラインが主流になっているものの、たまにはオフラインのリアルイベントもあればいいなぁと思う今日この頃ですが、早くてもリアルイベントが復活するのは、来年の夏以降なのかと予想しています。

今後もオンラインでのイベントは続きそうなので、メリットを享受しつつ、デメリットに工夫を加えて、良い出会いが生まれるようにしていきたいと思います。

 

Profile

著者プロフィール
永田賢

Sagri Bengaluru Private Limited, Chief Strategy Officer。 大学卒業後、保険会社、人材系ベンチャー、実家の介護事業とキャリアを重ね、2017年7月に、海外でのタフなキャリアパスを求めてYusen Logistics India Pvt. Ltdのベンガルール支店に現地採用社員として着任。 現地での日系企業営業の傍ら、ベンガルールを中心としたスタートアップに魅せられ独自にネットワークを構築。2019年4月から日系アグリテックのSAgri株式会社インド法人立ち上げに参画、2度目のベンガルール赴任中。

Linkedin: https://www.linkedin.com/in/satoshi-nagata-42177948/

Twitter: @osada_ken

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