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ヨシヒロミウラ|ベトナム

新型コロナのF0・F1とは? 効果的なベトナムの感染分類

クアンニン省公式ウェブサイトのダウンロード用ページより https://quangninh.gov.vn/pInChiTiet.aspx?nid=89806

わかりやすいベトナムの新型コロナ感染・感染の疑いのある人の分類と隔離方法

2021年1月28日、ベトナムを新型コロナの第四波が襲った日、ハノイでは5年に1度の共産党大会が開幕中(1/25-2/1)、そして2月12日に新年(テト)(旧暦の正月)を迎えるため、ベトナムの人々は忙しさに追われていました。

ベトナム保健省の情報によると、この記事を書いている2021年2月5日日現在、ベトナムの新型コロナウイルス患者人数(2021.1.28から)は394名に増えました。

そしてベトナムの新型コロナウイルス患者累計数は1968名、死者は35名です。

ベトナムは日本と比べて圧倒的に感染者数が少なく、世界的に感染拡大防止に成功している国の一つです。

私は感染の専門家ではありませんから専門的な解説は出来ませんが、ベトナムの感染抑制の成功の理由として、ベトナムに住む者として解かる事は、政府は感染拡大を大危機と捉えている事と、人々もそれに同意し協力しているという事です。

そして感染が発生した場合、すぐに感染者の接触者、住居、住居周辺などを徹底隔離する事です。政府の方針は変わる事が多く、よくニュースを見ていなければいけなかったり、SNSではフェイクニュースもあったりと、なかなか大変な事も多いですが、ベトナムの人々はしっかり政府の方針変更に対応しています。

政府の方針が変わるという事は、政府が変化する事態に臨機応変に対応しているとも言えるでしょう。

そんな感染拡大防止対策を続け、ベトナムの第一波の収束までの日数は105日間、第二波は43日間 第三波は24日間と、新型コロナが襲ってくるたびに、発生から収束までのスピードが早くなっています。

だんだん政府も人々(私も含めて)も感染防止の「コツ」がわかってきたという事でしょうか!?

このようなベトナムの感染防止の日々の中で「F3になっちゃった」「あの人はF2になっったらしい」「F1になっちゃった」などという会話がよくされます。

この「F~」とは何でしょう?

今回はこの「F~」について説明します。

F0、F1、F2、F3、F4とは?

ベトナムの新型コロナ第四波では、とうとう私の周りでも新型コロナ感染者の濃厚接触者が出てしまいました。

最初の検査結果で友人は陰性でしたが、隔離生活を送らなければなりません。
この場合、感染者は「F0」です。

そして私の友人は「F1」です。感染者は「F0」感染者の濃厚接触者、あるいは感染の疑いがある者は「F1」となります。
では、私の友人の家族は何でしょうか?

答えは「F3」です。その家族の誰かと同じ職場で働ている人は「F4」となります。
以下で分類と隔離方法についてまとめます。

分類と隔離方法

F0: 新型コロナ感染者
●医師が治療する
●病院での隔離
●人との接触の制限
●F1にF0である事を伝える

F1: 感染疑いがある者、感染者の 接触者

●すぐにマスクを着用する 。人との距離を2mに保つ
●住んでいる場所の保健所に連絡する
●検査を受ける
●F2にF1であることを伝える

F2: F1の接触者

●すぐにマスクを着用する。人との距離を2mに保つ
●住んでいる場所の保健所に連絡する
●医療従事者の隔離支持に従う(自宅または隔離施設)
●F3にF2であることを伝える

F3: F2の接触者

●すぐにマスクを着用する。
●住んでいる場所の保健所に連絡する
●医療従事者の指示に従い自宅での隔離と監視
●F4にF3であることを連絡する

F4: F3の接触者

●今すぐマスクを着用する
●感染によく注意し、不要不急の外出を控える
●住んでいる場所の保健所に連絡する

私の周りの人でF0はまだいませんが、F2、F3、F4の人がすでにいます。私はまだここに該当したことがありません。

この分類に自分を当てはめると、今の自分のコロナ禍における段階と、今どう行動すべきかが、わかりやすい。

新型コロナは個人と政府が徹底的に拡大防止に努めると、ベトナムのように早期に収束出来、国内経済の復活もしやすいものだと、コロナ禍のベトナムの生活で学びました。

日本は法の問題や社会の仕組みがベトナムと違うので、ベトナムと同じ対策を出来るわけじゃないですが、ベトナムの「徹底さ」は日本人なら理解できるし、実行できるのでは?とつい思ってしまいます。

日本の新型コロナが早く収束する事を願っています。

※新型コロナ第四波に襲われたべトナム ハノイ市内の様子です。こちらお記事も読んでください。
ベトナム ハノイ 新型コロナ第四波禍での日常生活[2021.2.1]

 

Profile

著者プロフィール
ヨシヒロミウラ

ベトナムハノイ市在住。北海道江別市出身。武蔵大学経済学部経営学科卒業。2017年に国際交流基金日本語パートナーズとしてハノイに派遣。ベトナムの人々と社会に魅了されベトナム定住。現在進行形のベトナム事情を執筆。ベトナム情報ブログ「ベトナムの日本人」と北海道江別市の情報サイト「江別市民ニュース」も運営。ベトナムハノイ市の日本食ネットスーパー「アクルヒハノイネットスーパー」応援係。えべつ観光特使として北海道江別市の納豆をベトナムへ輸出コーディネイト。ベトナムと日本・北海道を繋げる。ツイッター @yoshihiro_x

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