最新記事

韓国

混乱の韓国政界 朴槿惠大統領の弾劾決議を今日午後投票へ

2016年12月9日(金)12時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

光化門前広場での朴槿惠退陣を求める抗議は平日日中でも行われるように

 韓国の朴槿惠大統領とその友人による一連の国政介入疑惑に関連し、韓国国会では今日午後3時から朴大統領に対する弾劾決議投票が行われる。

 news1コリアなどの韓国メディアによると、野党側が提出した弾劾決議案は40ページにもおよび、大統領の友人チェ・スンシルによる国政介入に留まらず、2014年のセウォル号沈没事故の際に朴大統領の行方が一時分からなくなった「セウォル号7時間」問題なども弾劾理由として挙げられている。

 弾劾投票を大きく左右する要素としては、与党セヌリ党の非朴派議員がどれだけ弾劾決議で賛成に回るかが焦点となっており、その際のポイントとして前述の「セウォル号7時間」問題のほか、「シャイ反対票」、「賛成の認証ショット」が影響を及ぼすと言われている。

 「シャイ反対票」は今年のアメリカ大統領選での「シャイ・トランプ(Shy Trump)」と同じく、国民の手前もあって表立っては弾劾反対とは言わないものの、実際には与党として反対票を投じるということを指す。

 「賛成の認証ショット」は、弾劾決議を提出した野党のイ・ソクヒョン共に民主党議員の提案によるもので、弾劾投票用紙をスマホで撮影して公開しようというもの。弾劾成立を促す意味もあるが、弾劾否決時に国民からの非難を免れるための保険でもある。

 今朝、与党セヌリ党の非朴系議員が集まった会合には、弾劾成立に必要なセヌリ党28票を超える33人が参加しており、参加した議員は「ここに集まった議員は100%弾劾に賛成だ」と答えている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米雇用なお堅調、景気過熱していないとの確信増す可能

ビジネス

債券・株式に資金流入、暗号資産は6億ドル流出=Bo

ビジネス

米金利先物、9月利下げ確率約78%に上昇 雇用者数

ビジネス

現在の政策スタンスを支持、インフレリスクは残る=ボ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前の適切な習慣」とは?

  • 4

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 5

    元ファーストレディの「知っている人」発言...メーガ…

  • 6

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 7

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 8

    映画『オッペンハイマー』考察:核をもたらしたのち…

  • 9

    中国のコモディティ爆買い続く、 最終兵器「人民元切…

  • 10

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中