最新記事

メンタルヘルス

やりたいことが見つからない...「かくれ繊細さん」の特徴と、共通する悩みの解決法

2022年12月3日(土)13時35分
flier編集部
悩むビジネスパーソン

Asia-Pacific Images Studio-iStock

<外向的で積極的な側面で、実は繊細な自分を隠す「かくれ繊細さん」たち。やりたいこと探しに迷う彼らが最初に試すべきことを専門家が解説>

「大胆なのに繊細」「外向的でハイテンションなのに、ささいな発言でクヨクヨして反省会」「完璧主義なのに、何かを極めているわけではない」。

もしこれらの多くに当てはまるのなら、あなたは「かくれ繊細さん」かもしれません。

感受性が強く傷つきやすい特性をもつ人、「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)」は、日本でも「繊細さん」として知られるようになりました。HSPの中には、一見繊細に見えない「かくれ繊細さん:HSS型(High Sensation Seeking)HSP」という分類があります。かくれ繊細さんの自己理解とともに、不安や悩みを解決するためのメソッドをまとめた一冊が、『かくれ繊細さんの「やりたいこと」の見つけ方』(あさ出版)です。

著者は、自身もかくれ繊細さんであり、かくれ繊細さん専門カウンセラーとして活躍する時田ひさ子さん。かくれ繊細さんの多くは、「やりたいこと」を見つけられず、悩みや不安を抱えているそうです。本当にやりたいことを見出すために、どんな一歩を踏み出せばいいのでしょうか?

※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です。

◇ ◇ ◇


なぜ、「やりたいこと探し」が続くのか?

──かくれ繊細さんとは、どんな特性をもつ人のことか、改めて教えてください。

「かくれ繊細さん」とは、繊細で傷つきやすい側面を、外向性、積極性、好奇心旺盛さという側面によって表面化しないようカバーしている人たちです。HSPの研究者たちによると、繊細さんは人口の約20%で、かくれ繊細さんは人口の約6%を占めるといいます。

大胆なのに繊細。外向的なのにちょっとしたことでクヨクヨする。没頭しやすいけれど長続きしない。こういった相反する特性を持っていて、生きづらさを感じているのです。

──時田さんが『かくれ繊細さんの「やりたいこと」の見つけ方』を執筆された背景は何でしたか。

かくれ繊細さん専門の心理カウンセラーとして、のべ1万5000時間、生きづらさの解消をサポートしてきました。そのなかで、「やりたいこと」が明確にならないという悩みや不安を抱えている方が多いと感じてきました。

誰もが同じ目標に向かっていけば幸せとされた時代では、やりたいことを自問する必要はありませんでした。ですが、現在は「多様性の時代」となり、やりたいことで生きている人がカッコいいとされる時代。SNSの普及もあり、個で立っている人の活躍ぶりにスポットライトがあたりやすい。選択肢が増えて自由になったものの、「好きなことって何だろう?」と戸惑いを覚えている人もいます。特にかくれ繊細さんの中には、やりたいことを見出せず迷子になってしまう人も多く見られました。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

インフレ率低下、持続可能かの判断は時期尚早=ジェフ

ワールド

ウクライナ、北東部国境の町の6割を死守 激しい市街

ビジネス

インフレ指標に失望、当面引き締め政策が必要=バーF

ビジネス

物価目標達成に向けた確信「時間かかる」=米アトラン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『悪は存在しない』のあの20分間

  • 2

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 5

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された─…

  • 6

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 7

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    9年前と今で何も変わらない...ゼンデイヤの「卒アル…

  • 10

    「親ロシア派」フィツォ首相の銃撃犯は「親ロシア派…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 9

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中